金:ここからの安値は、中期的な買い場を提供する|【Weekly Report】週間予定
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2026年6月8日
週間展望(6/8~6/14)
このページで知れること(目次)
週間予定:米・イラン停戦協議、スペースX上場、メジャーSQ
前週トッピクス:雇用統計
ドル円:強気の雇用統計を受けて、米利上げ観測高まる
金:ここからの安値は、中期的な買い場を提供する
【海外投資家動向(225)】
【CME FED WATCH】
金ETF
週間予定:米・イラン停戦協議、スペースX上場、メジャーSQ

・スペースXがナスダック上場
資金調達は750億ドル(約12兆円)と未曽有の規模
・習近平国家主席、北朝鮮訪問(~9日)
・日本GDP改定
下方修正へ、設備投資(ソフトウェア除く)予想外の減少
・日本国内企業物価指数
原油高で一段と加速へ、前年比「5%超」見通し
・ECB政策金利
利上げ確実視、ラガルド総裁はどこまでタカ派姿勢示すか
・米消費者物価指数
コアCPIは低調か、消費者の慎重姿勢が物価を抑制
ECBブラックアウト期間(金融政策に関する発言自粛)(~11日)
FRBブラックアウト期間(金融政策に関する発言自粛)(~18日)
前週トッピクス:雇用統計
【雇用統計】

米労働省が5日、5月の雇用統計を発表した。5月単月の非農業部門就業者数は前月を17.2万人上回った。市場予想(8万人増)を大幅に上回った。3~4月分も計9.3万人の上方修正となった。
業種別では、レジャー・接客業が7万人と最も多くの雇用を創出し、次いで政府部門が5万5000人、ヘルスケア部門が3万5000人となった。
5月の失業率は、4月や市場予想と同じ4.3%だった。平均時給は前月比0.3%増え、市場予想に並んだ。
中東からの原油供給が滞り、物価の上昇圧力が高まる中、米労働市場の底堅さを背景にFRBが利上げに踏み切るとの観測も浮上している。
「フェドウオッチ」によると、5日夕時点でFRBが年内に利上げする確率は8割を超え、前日の5割あまりから上昇した。
トランプ大統領は、トゥルース・ソーシャルに「素晴らしい雇用統計」と投稿した。「株価は下がるのではなく上がるべきだ。200年間そうだった。成長はインフレを意味しない!」と投稿。
6月16~17日に開くFOMCは、金融政策の先行き指針を示す「フォワードガイダンス」に否定的な見解を示してきたウォーシュ新議長が取り仕切る。
FRBでタカ派的な論調が強まっていることも踏まえ、米モルガン・スタンレーは6月の会合で声明から緩和バイアスの表現を削除すると予想している。
ドル円:強気の雇用統計を受けて、米利上げ観測高まる
【今週見通し・戦略】

ドル円は、米国とイランの交渉に関するヘッドラインに左右される展開継続。上値も下値も限定的ながら、じりじりと円安に動いた。上値目標値は、N=160.8円、V=163.0円、E=163.4円。直近波動からは、E=160.3円、V=160.8円がカウント可能。
日銀の植田和男総裁は3日の講演で、物価上昇率が大きく上振れするリスクが顕在化し、経済に与える影響に警戒感を示した。そのうえで「利上げの是非についてしっかりと議論する必要がある」とも述べた。
ダラス連銀のローガン総裁は、インフレが2%目標に戻るまで時間がかかり過ぎており、2%に低下させるためには年後半に利上げが必要になる可能性があるとの認識を示した。
5月の米雇用統計では、非農業部門の雇用者数が前月比17万2000人増と市場予想(8万人増)を大幅に上回った。3月分と4月分は上方修正した。5月の失業率は、4月や市場予想と同じ4.3%だった。平均時給は前月比0.3%増え、市場予想に並んだ。
中東からの原油供給が滞り、物価の上昇圧力が高まるなか、米労働市場の底堅さを背景にFRBが利上げに踏み切るとの観測も浮上している。
年内利上げ確率
「フェドウオッチ」によると、5日夕時点でFRBが年内に利上げする確率は8割を超え、前日の5割あまりから上昇した。
日米の中央銀行は今月にそれぞれ会合を開く。日銀は利上げを決め、FRBは据え置く公算が大きい。5月の米雇用統計の内容次第では、新議長のもとでFRBが市場の想定以上にタカ派的に傾く可能性も。
短期的に移動平均線との乖離が大きくなるなどのテクニカル的な過熱感が高まった場合は、介入の可能性も。
金:ここからの安値は、中期的な買い場を提供する
【今週見通し・戦略】


NY金(8月限)は、米長期金利上昇・ドル買いを嫌気して、三角保合いを下放れ後は、2025年12月31日安値~200日移動平均線が下値支持帯として機能してきたが、前週末には、市場予想を上回った米雇用統計を受け、米利上げ観測が強まる中で売りが加速した。
三角保合い下放れ
支持帯を維持できれば、ボックス相場への移行もあったが、終値ベースで支持帯割れで、早々に同水準を回復してこないと、改めて3月安値を試す流れが想定される。価格帯別出来高の厚い4500ドル水準が下値支持になるか、上値抵抗に変化するのかの攻防戦。金相場は、米・イラン停戦協議関連のヘッドラインに振らされる状況が続いているが、米国とイランの停戦協議の行方や、ホルムズ海峡の通航再開の可能性を巡って不透明感が増す中、史上最高値を更新している株価指数に資金が流入している格好。
米・イラン停戦協議が難航しており、満月(5/31)の時間帯で底打ち反転の可能性は後退。新月(6/15)とも重なるFOMC(6/16-17)前後に利上げ観測が高まるなら、ストロベリームーン(6/30)に向けて、底値を探る展開も予想されるが、その後に控える月間陽線確率の高い7-9月にかけての中期的な買い場を提供することになりそうだ。
長期買い場探し
米中首脳会談に続き、北京で習近平国家主席がプーチン大統領と会談した。この会談で、習主席が世界は『ジャングルの掟』へ逆戻りする危険に直面している。と述べたが、ライオン(米国)、虎(中国)、ロシア(熊)が、衝突を避けながら棲み分けを探っていく流れが続きそうだ。習氏が「戦略的安定」という言葉を強調し、米中が世界秩序を共同管理する雰囲気を演出・強気に出る背景には対米交渉で優位にあるとの認識がある。金にとっての大きなテーマである「米覇権・基軸通貨ドルの揺らぎ」は着実に進んでいる。
【海外投資家動向(225)】

【CME FED WATCH】

金ETF

この記事の監修者
東証スタンダード市場上場 日産証券グループ株式会社グループ会社
取締役 菊川 弘之
帰国後、商品投資顧問会社でのディーリング部長を経て日産証券主席アナリストに。
2023年4月NSトレーディング代表取締社長に就任。日経CNBC、ストックボイスTV、ラジオ日経はじめ多数のメディアに出演の他、日経新聞にマーケットコメント、時事通信、Yahooファイナンスなどに連載、寄稿中。近年では、中国、台湾、シンガポールなど現地取引所主催・共催セミナーの招待講師も務める。また、自身のブログ『菊川弘之の月月火水木金金』でも日々のマーケット情報を配合中。

