金:4000ドル水準で底固め|【Weekly Report】週間予定
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2026年7月6日
週間展望(7/6~7/12)
このページで知れること(目次)
週間予定:米・イラン停戦協議、米雇用統計
前週トッピクス:米雇用統計
ドル円:39年振りの円安ドル高水準
金:4000ドル水準で底固め
【海外投資家動向(225)】
【CME FED WATCH】
金ETF
週間予定:米・イラン停戦協議、米雇用統計

・FOMC議事録
緩和バイアス文言を削除、予想以上のタカ派な内容だった
・国内企業物価指数
前月比で伸び鈍化も、前年比では勢い加速する見込み
・NZ中銀政策金利
利上げ可能性高いものの、原油安で一部据え置き予想
・スペースX指数採用
・SKハイニックス米上場
世界的ハイテク株高に期待
前週トッピクス:米雇用統計
【雇用統計】

6月の雇用統計によると、非農業部門の就業者数は前月から5万7000人増えた。5月までは月10万人を超す増加が続いていた。失業率は4.2%となり、前月より0.1ポイント下がった。
就業者数の増加幅は10万~11万5000人と見込んだ市場予想を下回った。4月と5月の就業者数の増加幅も下方修正した。4月が17万9000人から14万8000人へ、5月が17万2000人から12万9000人へ修正。北中米3カ国で開催中のサッカーワールドカップ(W杯)に絡んだ採用が盛り上がらなかったようで娯楽・宿泊関連が6万1000人減った。政府部門の伸びも鈍化した。
もっとも増加幅は3カ月平均で11万1000人と前月の16万4000人から減速したが、今年1月時点(6万1000人)やマイナスとなっていた昨年後半などからは改善している。
一方、ビジネス関連の専門職は3万6000人増え、人工知能(AI)の普及でホワイトカラー職が喪失している兆候もなかった。
失業率は4.2%と5月(4.3%)から下がり、1年ぶりの低水準となった。4.3%との市場予想も下回った。労働参加率が61.8%から61.5%に低下したことが背景。
労働力需要の高まりというよりは供給減の影響が大きい。
雇用統計を受けて米短期金利先物の値動きから金融政策を予測する「フェドウォッチ」では、年内の利上げ予想確率が前日の8割強から8割弱に下がった。依然として高いものの、6月の米連邦公開市場委員会(FOMC)直後に付けた9割前後と比べるとやや後退している。
ドル円:39年振りの円安ドル高水準
【今週見通し・戦略】


ドル円は、約39年振りの円安ドル高水準を付けた。日本政府が7月に策定する経済財政運営と改革の基本方針(骨太の方針)で、経済成長の実現に向け「適切な金融政策運営が行われることも非常に重要だ」と明示する方針だと報じられ、日銀の利上げが困難になるとの観測や、5月の米雇用動態調査(JOLTS)で求人件数は759万4000件と、市場予想(697万5000件)を上回った。米雇用の底堅さや物価高を背景に、年内の米利上げ観測が強まったことなどが背景。月末・四半期末に伴う需給要因や、介入期待のロスカット(損切り)の円売り注文、「ノックアウト型」オプションの権利消滅が相次ぎ、ドルを手当てする動きを誘った。
ただし、ウォーシュFRB議長は1日に欧州中央銀行(ECB)主催の「ECBフォーラム」の討議に参加した。金融政策の方向性には言及しなかったものの、「議長就任後の4週間でインフレ期待やインフレリスクが低下した」と語った。7月の米連邦公開市場委員会(FOMC)での利上げ観測を強めるものではなかったとの受け止めから、円買い・ドル売りが入った。日本政府・日銀による円買いの為替介入への警戒感が強いことも、ドル円の上値を抑えた。
雇用統計
更に、米雇用統計で雇用者数の伸びが市場予想に届かず、円買い・ドル売りが優勢となり、調整安となった。米雇用統計で非農業部門の雇用者数が前月比5万7000人増と、市場予想(11万5000人増)に届かなかった。4月、5月分も下方修正された。早期の米利上げ観測が後退した。
心理的節目160円は維持されており、次の損切やノックアウトオプションの集積地と見らえる164円台後半~165円前後をトライする動きも要想定。その後の介入による乱高下にも備えたい。
金:中長期トレンド強弱分岐点
【今週見通し・戦略】


6月には200日移動平均線を割り込み、中期トレンドの転換思惑も加わり、調整しているNY金相場だが、安値の節目を付けやすいストロベリームーン(6/30)の時間帯に、心理的節目4000ドル水準で下げ渋りの動きを見せている。
ダブルトップ・三尊天井
マーケット・アストロロージから注目される水星の逆行期が、6月29日から開始している(~7月23日)。この期間は、テクニカル的なダマシが出やすいと言われ、ここ数年の水星逆行期間を見ると、テクニカル悪化から売られた安値は、結果として、その後の上昇トレンドに対する買い場となっている。足元ではトランプ大統領の思惑通り、米戦略備蓄在庫の追加放出や、OPECの増産観測などもあり、独立記念日前には原油相場は米イラン攻撃前の水準にまで下落している。
こうした中、6月25日付けリポートでUBSが、今後12ヶ月で金価格が28%上昇。5200ドルに達するとの見通しを発表した。その理由として、①市場は、FRBのタカ派姿勢を過大評価している。次の行動は利上げよりも利下げである可能性が高く、今後1年間で経済成長は鈍化すると予想。②ドルのロングポジションが「過剰」な状態であること。財政赤字が拡大し続ける中で、米ドルは下落する。③世界の中央銀行が引き続き金を買い増す。の3点を挙げている。
分割買い
7月1日にはウォーシュFRB議長は、欧州中央銀行(ECB)主催の「ECBフォーラム」討論会で、「(議長就任後の4週間で)インフレ期待やインフレリスクが低下した」との認識を示した。テクニカル的な売りが嵩んだ場合に追撃買いを入れることができる資金配分で、底固めの可能性もある4000ドル水準で試し買いを考えたい。国内市場では、標準金とミニ先物との乖離が話題になっているが、ミニの割安は底値圏シグナルの一つだ。為替介入時の円高局面で乖離が拡大するなら、好機となるかもしれない。
【海外投資家動向(225)】

【CME FED WATCH】

金ETF

この記事の監修者
東証スタンダード市場上場 日産証券グループ株式会社グループ会社
取締役 菊川 弘之
帰国後、商品投資顧問会社でのディーリング部長を経て日産証券主席アナリストに。
2023年4月NSトレーディング代表取締社長に就任。日経CNBC、ストックボイスTV、ラジオ日経はじめ多数のメディアに出演の他、日経新聞にマーケットコメント、時事通信、Yahooファイナンスなどに連載、寄稿中。近年では、中国、台湾、シンガポールなど現地取引所主催・共催セミナーの招待講師も務める。また、自身のブログ『菊川弘之の月月火水木金金』でも日々のマーケット情報を配合中。

