金:トレンドフォロー型指標は陽転|【Weekly Report】週間予定
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2026年4月20日
週間展望(4/20~4/26)
このページで知れること(目次)
週間予定:米国イラン停戦期限・ウォーシュ次期FRB議長指名公聴会
前週トッピクス:米・イラン停戦協議
ドル円:停戦交渉の行方次第でレンジ放れの可能性
金:トレンドフォロー型指標は陽転
【海外投資家動向(225)】
【CME FED WATCH】
金ETF
週間予定:米国イラン停戦期限・ウォーシュ次期FRB議長指名公聴会

・米上院銀行委員会ウォーシュ次期FRB議長指名公聴会
・米国イラン停戦期限
停戦延長となるか否か
・英消費者物価指数
原油高受け伸び加速も英中銀は利上げ慎重姿勢維持か
・NZ消費者物価指数
伸び加速も経済低迷でNZ中銀は慎重姿勢維持の見通し
・日本消費者物価指数
伸び加速も目標2%に届かない見通し、コメ価格下落
・片山財務相インタビュー
G7「様子見」で一致、日銀4月利上げ確率低下
・FRBブラックアウト期間入り(金融政策に関する発言自粛)(18~30日まで)
前週トッピクス:米・イラン停戦協議
【米イラン停戦協議】


イラン当局は18日、ホルムズ海峡を厳格管理する体制に戻したと表明。前日のアラグチ外相による「開放宣言」から一転、事実上の再封鎖に踏み切った。
イランのアレフ第一副大統領は「海峡の管理権はイランにあり、わが国の法的権利だ」と述べた。
イラン精鋭軍事組織の革命防衛隊に近いタスニム通信によると、軍当局の幹部は米国が「約束を履行していない」と批判した。米国がイランの港湾に出入りする船舶の封鎖を続けていると指摘し、「海峡の管理を以前の状態に戻し、軍が厳格に管理・統制する」と述べた。革命防衛隊に近いファルス通信は17日、アラグチ氏の「開放」表明について「予期せぬ投稿でイラン社会は困惑に包まれている」と伝えた。革命防衛隊は対米強硬派で、アラグチ氏を「弱腰」とみて温度差が表面化している。
イランの国家意思は、あくまでイランの最高指導者モジタバ・ハメネイ師(もしくは、モジダバ氏を神輿に担いでいる強硬派)であり、アラグチ外相や、改革派のペゼシュキアン大統領でない点に注意。
戦闘終結に向けた協議の開催は不透明。米メディアは19日か20日に開催する方向で調整中と報じた。ただ、イランメディアは18日、「次回協議の開催に同意していない」と報じている。 歴史的情念と国内政治のタイムリミットが複雑に絡み合っている中、20年単位の包括的かつ長期的な合意は極めて困難。 極めて脆い短期的な取引に着地する公算が大きい。
ドル円:停戦交渉の行方次第でレンジ放れの可能性
【今週見通し・戦略】

ドル円は、米国とイランの戦闘終結に向けた交渉を見極めたい市場参加者が多く、相場は方向感に欠け、狭いレンジ相場が続いている。
注目の米国とイランがパキスタンで現地時間11日に開く和平協議は合意に至らなかった。米国がホルムズ海峡の封鎖を始めると表明するなど、中東情勢の先行き不透明感から円売りドル買いが優勢となった。
日銀の植田和男総裁は13日、信託大会での挨拶で中東情勢の緊迫化について「国際金融市場で不安定な動きがみられる」との認識を示した。緊張状態が長期化すれば「サプライチェーン(供給網)への影響を通じて企業の生産活動に下押し圧力がかかる」などとも説明。利上げを先送りにすると受け止められたことも円売りの一因。
一方、米東部時間13日午前にはトランプ氏がイランとの交渉が続いていると示唆すると、巻き戻しの動きに。米紙WSJ電子版は、「数日内に米国とイランによる2回目の協議が開かれる可能性がある」と報じた事を受けて、ドル円は値を戻す展開となった。
円安けん制
片山さつき財務相が15日に米ワシントンでベッセント米財務長官と会談した。片山氏は会談後にX(旧ツイッター)で「為替については、更に連絡緊密化で一致」などと投稿した。「必要ならば断固たる措置を取る」と円安をけん制する発言をしたことがドル円の上値を抑えた。
また、ラガルドECB総裁は14日、米ブルームバーグテレビに対してユーロ圏経済は「基本シナリオと悪化シナリオの間にある」との認識を示した。ECBが早期に利上げに動くとの観測の後退はユーロの上値を抑えた。
レンジ放れ待ち
イランのアラグチ外相は17日、自身のSNSで「停戦期間中はすべての商船がホルムズ海峡を通過できるように完全に開放する」と宣言した。トランプ米大統領もSNSに「イランは今後二度とホルムズ海峡を封鎖しないと約束した」などと投稿した。米とイランの停戦交渉の行方次第でレンジ放れの可能性も。
金:トレンドフォロー型指標は陽転
【今週見通し・戦略】


米国とイランの軍事衝突の収束を巡る情報が錯綜する中、TVやレポートで指摘したように「材料読むより日柄読め」との相場格言を地で行く展開。
トランプ大統領の不規則発言や、停戦協議の行方などを、後付けで「分かっていた」とか「読み通り」だったとかいう評論家なども出てきそうだが、現実的には全くの偶然か不可能に近い。
これらを補うのがチャート分析だ。「チャートは、あらゆる情報を織り込む」と言われるが、停戦協議が不透明な中、内外の株価が米・イスラエルが攻撃開始前の高値を更新した事は、最悪の事態は回避されるとの織り込みが進んでいるのだろう。このまま織り込みが急速に進み、停戦延長や終戦が決まれば、「知ったら終い」となる可能性がある一方、梯子外しのような結果(戦争再開)となればネガティブサプライズになる流れだ。
20日間高値上抜き
一方、既存レポートで指摘したように、CTA(商品投資顧問)が得意とするトレンドフォローのルールからは、NY金が現在の値位置を維持するなら、日柄経過と共に、売り方優勢の流れから中立・買い方有利の流れへ転換が事前に読めた。これは、難しいテクニックは必要なく、誰でも日柄と値段の推移を見ればわかるものだ、先週末には、予想通り20日間の高値を上抜き、多くのトレンドフォロー型指標は陽転となった。
基軸通貨ドルや米覇権の揺らぎという大きなテーマが下値を支える中、調整が入っても、20日間安値を割り込まない限り、押し目買い基調が継続する。日柄経過と共に50日間高値を更新するとCTAの追撃買いが入る。停戦協議の行方がどうなろうとも、内外共に押し目買い基調に入る。
【海外投資家動向(225)】

【CME FED WATCH】

金ETF

この記事の監修者
東証スタンダード市場上場 日産証券グループ株式会社グループ会社
取締役 菊川 弘之
帰国後、商品投資顧問会社でのディーリング部長を経て日産証券主席アナリストに。
2023年4月NSトレーディング代表取締社長に就任。日経CNBC、ストックボイスTV、ラジオ日経はじめ多数のメディアに出演の他、日経新聞にマーケットコメント、時事通信、Yahooファイナンスなどに連載、寄稿中。近年では、中国、台湾、シンガポールなど現地取引所主催・共催セミナーの招待講師も務める。また、自身のブログ『菊川弘之の月月火水木金金』でも日々のマーケット情報を配合中。

