金:価格帯別出来高の厚い4000ドル水準が下値支持|【Weekly Report】週間予定
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2026年8月10日
週間展望(8/17~8/23)
このページで知れること(目次)
週間予定:米イラン停戦協議合意期限・FOMC議事録
前週トピックス:米利上げ観測後退
ドル円:米利上げ観測後退VS中東リスク
金:価格帯別出来高の厚い4000ドル水準が下値支持
【海外投資家動向(225)】
【CME FED WATCH】
金ETF
週間予定:米イラン停戦協議合意期限・FOMC議事録

・FOMC議事録
ミネアポリス・クリーブランド・ダラス連銀総裁が利上げ主張
・米イラン停戦協議最終合意の交渉期限
米国は追加制裁を示唆。米国とイランが「自らの管理下にある」と宣言する事態
・日本消費者物価指数
7カ月ぶり目標2%回復へ、価格転嫁に円安・原油再上昇
・日本第2四半期GDP
自動車税制の負担軽減が個人消費の支えに、実質賃金改善
・日本貿易収支
赤字拡大へ、半導体輸出好調も原油高と円安で輸入コスト膨らむ
週内 クシュナー米特使がイスラエルと仲介国エジプトを訪問
前週トピックス:米利上げ観測後退
【米CPI・PPI】




7月の米消費者物価指数(CPI)は前年同月比3.4%上昇。6月(3.5%上昇)から鈍化し、市場予想と一致。食品とエネルギーを除くコアも2.5%上昇し、市場予想と同じ。卸売物価指数(PPI)は前月比で横ばいと、市場予想(0.2%上昇)を下回った。エネルギーと食料品を除いたコア指数の上昇幅は前月比0.2%と、予想(0.3%)を下回った。
7月の米小売売上高(季節調整済)は前月比0.6%減少。事前予想に反して落ち込み、9カ月ぶりのマイナスとなったほか、下げ幅は14カ月ぶりの大きさとなった。大型の税還付による押し上げ効果が薄れ、第3・四半期に入り個人消費が大きく減速していることが示唆された。
8月の米ミシガン大学消費者信頼感指数(速報値)は51.0と、7月の55.2から低下した。低下は3カ月ぶり。中東情勢の緊迫化を受けた生活費上昇に対する懸念が重しになった。事前予想は54.5だった。1年後のインフレ期待は4.3%と、7月の4.2%から上昇。5年後のインフレ期待は3.3%と、横ばいだった。
ドル円:米利上げ観測後退VS中東リスク
【今週見通し・戦略】


ドル円は、7月の米雇用統計で、非農業部門雇用者数が、事前予想外の弱さとなったことを受けてドル売りの動きとなり、156.68近辺まで急落した。 ただし、200日移動平均線が下値支持となり、159円台前半まで上値を伸ばした。
日本株の大幅高によるリスク選好の円売り、原油高によるドル買い、さらに原油高に伴う日本の貿易収支悪化に伴う円売りなどが材料視された。
2025年9月安値~2026年7月高値までの上昇に対する半値押しと重なる心理的節目155円が下値支持として機能して、8月3日に長い下ヒゲを付けて反発、日米協調介入が実施されたが、中長期トレンドを転換させるには至っていない。
弱気の雇用統計
一方、米利上げ観測の後退や介入警戒感も強く、戻りも限定的。200日移動平均線が下値支持、90日移動平均線が上値抵抗となっている。 13日発表の7月の米卸売物価指数(PPI)は前月比横ばいと、市場予想(0.2%上昇)を下回った。12日発表の7月の米消費者物価指数(CPI)が市場予想並みの上昇率だったのに続き、早期米利上げ観測を後退させる内容だった。
今週は、米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨(7月28日・29日開催分)が注目。政策金利の据え置き派と利上げ派の主張の隔たりがどの程度かという点となる。更に、中東情勢の混乱を背景とする原油価格の再上昇の行方が、各市場での注目となりそうだ。前週末には、原油輸送の要衝であるホルムズ海峡を巡り、米国とイランが「自らの管理下にある」と宣言する事態となった。90日移動平均線~200日移動平均線のレンジ放れ待ち。
金:価格帯別出来高の厚い4000ドル水準が下値支持
【今週見通し・戦略】

1月高値を起点に下降トレンドを形成してきたNY金(12月限)は、一目均衡表の基本数値・対等数値が重なる日柄でソーサーボトムを上放れた。
保合い上放れ
価格帯別出来高の厚い心理的節目4000ドルの下値支持が確認され、ボリンジャーバンドでは、%Bのクロスを伴って上放れたことで、順張り型のバンドウォークが開始。10日間・20日間高値を更新で、トレンドフォロー型指標も途転買いとなった。4月17日高値~6月30日安値までの下げ幅に対する38.2%戻し達成。半値戻しは4520.6ドル、61.8%戻しは、4639.7ドル。2週続けて52週移動平均線を回復し、グランビルの買い法則も意識される。
米・イラン停戦協議期待や、弱気の米マクロ経済指標を受けて、8月13日の新月に向けて下値を切り上げる流れが強まったが、米イランの協議が進まず原油が再上昇してきたことに上値を抑えられた。
最終合意交渉期限
トランプ大統領は14日、封鎖状態が続くホルムズ海峡について「近く米国の領土だと宣言するつもりだ」と発言した。原油輸送の要衝であるホルムズ海峡を巡り、米国とイランが「自らの管理下にある」と宣言する事態となっている。米国とイランの戦闘終結に向けた最終合意の交渉期限は今週に迫る。米国とイランは米東部時間6月17日(日本時間同18日)に覚書を結んだ。60日以内にホルムズ海峡の開放や核開発問題などの解決につなげる見通しだったが、覚書は形骸化している。ベッセント財務長官は13日、イランについて、「世界がこれまで見たことのないような経済的孤立と、イラン港湾への出入りを一切封じるホルムズ海峡での封鎖継続を組み合わせたものになる」と述べた。
心理的節目4500ドル~200日移動平均線が上値抵抗帯として意識されているが、世界各国の中央銀行が金相場を引き続き構造的に支えている構図に変化はなく、価格帯別出来高の厚い4000ドル~4200ドルが下値支持として機能しそうだ。月末の満月に向けた押し目は、買い場探し戦略。
【海外投資家動向(225)】

【CME FED WATCH】

金ETF

この記事の監修者
東証スタンダード市場上場 日産証券グループ株式会社グループ会社
取締役 菊川 弘之
帰国後、商品投資顧問会社でのディーリング部長を経て日産証券主席アナリストに。
2023年4月NSトレーディング代表取締社長に就任。日経CNBC、ストックボイスTV、ラジオ日経はじめ多数のメディアに出演の他、日経新聞にマーケットコメント、時事通信、Yahooファイナンスなどに連載、寄稿中。近年では、中国、台湾、シンガポールなど現地取引所主催・共催セミナーの招待講師も務める。また、自身のブログ『菊川弘之の月月火水木金金』でも日々のマーケット情報を配合中。

