金:ソーサーボトム形成中|【Weekly Report】週間予定
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2026年7月27日
週間展望(7/27~8/2)
このページで知れること(目次)
週間予定:FOMC、日銀金融政策決定会合、中国半導体最大手「CXMT」上場
前週トッピクス:中東の地政学リスク再浮上
ドル円:160円を下値支持として上値試しの流れ
金:ソーサーボトム形成中
【海外投資家動向(225)】
【CME FED WATCH】
金ETF
週間予定:FOMC、日銀金融政策決定会合、中国半導体最大手「CXMT」上場

・日銀会合
据え置き見通し、原油高と円安で利上げ継続姿勢を強調か
・FOMC会合
ウォーシュ議長はタカ派姿勢堅持へ、9月利上げの可能性も
・米PCE価格指数
エネルギー価格下落を医療・スポーツ・家庭用品が相殺
・米個人消費
伸び加速見通し、W杯とアマゾンプライムデー前倒しが寄与
・中国半導体最大手「CXMT」上場、韓国SK・サムスン、キオクシアに脅威
・FRBブラックアウト期間(金融政策に関する発言自粛)
前週トッピクス:中東の地政学リスク再浮上
【ホルムズ海峡再封鎖】

イランのイスラム革命防衛隊は7月12日、ホルムズ海峡の再封鎖を宣言した。トランプ大統領は13日、イランに対する海上封鎖を再び実施すると自身のSNSに投稿した。ホルムズ海峡をめぐっては、安全を提供する対価として輸送される貨物の「20%」を米国が受け取るとも主張した。
米中央軍は7月13日、イランの港を出入りする船舶への封鎖は米東部時間14日午後4時(日本時間15日午前5時)に再開すると発表。封鎖対象外の船舶に対する航行支援は継続するとしている。
トランプ大統領はイランの核開発を武力を用いてでも阻止することが神から与えられた使命であると確信している。他方、イランも核兵器を保有し、イスラム国家の保全を万全にすることが神から与えられた使命と考えている。
軍事的合理性だけで考えれば、米軍と正面から軍事的に対峙した場合、イスラム革命防衛隊が劣勢に立つことは避け難い。しかし、イランは強気の姿勢を崩していない。
イランは、戦闘が湾岸地域全体に拡大することも辞さない構えを示している。経済的・軍事的合理的な判断だけでは想定できない事態が起こり得る状況だ。
ホルムズ海峡をめぐる危機について、日本には事態を左右する力はない。その現実を十分認識したうえで、日米同盟を基軸とする外交姿勢を維持しつつ、イランとも正面から対立しない巧みな外交を展開する必要がある。
ドル円:160円を下値支持として上値試しの流れ
【今週見通し・戦略】


ドル円は、米国とイランの対立激化を警戒し、主要通貨に対する「有事のドル買い」が入った事に加え、エネルギーを輸入に頼る日本の貿易収支が悪化するとの観測から円売り・ドル買いの流れ継続。
米イラン戦闘継続
トランプ大統領は20日、「イランが米兵を殺害するたびに、その代償を何倍にもして支払わせる」と自身のSNSに投稿。
米国とイランの攻撃の応酬が続く中、トランプ大統領は21日の記者会見で「イランは必死に会談したがっているが、イランの準備ができるまで我々は関心がない」と語った。イランの核関連施設を攻撃する考えも示した。
片山さつき財務相は22日、為替相場について「必要があればいつでも適切に断固たる対応をする」と話したと伝わった。また、日銀が利上げペースを加速するとの観測もドル円の上値を抑えた。ブルームバーグ通信は22日、足元の円安進行はインフレの上振れリスクを高めるとして、日銀が利上げペースを半年に1回程度とする市場予想より加速することに柔軟な構えだと報じたこともあり、ドル円の上値は抑えられ、じり高傾向継続。一目均衡表からの上値目標は、N=165.1円、E=166.17円、V=165.23円、E=166.18円などがカウント可能。
前週末は、米イランの協議再開の可能性から原油価格や米長期金利が低下。パキスタンが米国とイランの戦闘終結に向けた協議の再開を模索しているとロイター通信が報じた。日銀金融政策決定会合で、米連邦公開市場委員会(FOMC)では、それぞれ据え置きを決めるとの公算が大きい。
金:ソーサーボトム形成中
【今週見通し・戦略】

1月高値を起点に下降トレンドを形成しているNY金相場だが、ストロベリームーン(6/30)の時間帯に、心理的節目4000ドル水準で下げ渋り後、反発したが、米イランの対立激化への懸念を背景に、原油高から米長期金利が上昇したことに加え、ドルが主要通貨に対して強含みに推移したことで、戻りは限定的だった。
米イラン戦闘再開
金相場は新月(7/14)の時間帯に戻りを売られたが、終値ベースで心理的節目4000ドル水準は維持されている。ダブルボトム完成とはならず、引き続きソーサーボトムを形成の動き継続。仮にFOMC絡みで4000ドルを明確に割り込んだ場合は、一時的な売り圧力は高まりそうだが、そこで安値を売り込むことなく、チャート上の底打ちを確認して買いを考えたい。CMEフェドウォッチで、FOMCでは65.3%(前週88.2%)の確率で金利据え置きが見込まれているが、9月は57.0%(同47.0%)の確率で利上げを織り込んでいる状態。
一方、4000ドル水準でのソーサーボトム継続の場合は、テクニカル的な売りが嵩んだ場合に追撃買いを入れることができる資金配分で、4000ドル水準での試し買い戦略を継続したい。
ゴールドマン・サックスを始め、外資系金融機関の多くが、年末金価格予想を従来予想から引き下げたが、それでも現行の価格よりも上方(4600~5900ドル)に位置しており、4000ドル以下水準は、中長期的な買い場になると考える。7月29日の満月前後に底固め確認となるか?注目したい。
4000ドル水準で利上げ織り込み
今回の下げ局面では金ETFからの資金流出が観測される一方、下げ局面で、中国などの中央銀行の買いが拡大している状況だ。更に、欧米の金ETFの資金流出は続いているものの、アジア圏の金ETFの減少は限定的だ。1月からの金相場の下げ局面では、「欧米売りVSアジア買い」の構図だ。
中長期的にはアジア勢の買いが勝利を納めそうだ。
【海外投資家動向(225)】

【CME FED WATCH】

金ETF

この記事の監修者
東証スタンダード市場上場 日産証券グループ株式会社グループ会社
取締役 菊川 弘之
帰国後、商品投資顧問会社でのディーリング部長を経て日産証券主席アナリストに。
2023年4月NSトレーディング代表取締社長に就任。日経CNBC、ストックボイスTV、ラジオ日経はじめ多数のメディアに出演の他、日経新聞にマーケットコメント、時事通信、Yahooファイナンスなどに連載、寄稿中。近年では、中国、台湾、シンガポールなど現地取引所主催・共催セミナーの招待講師も務める。また、自身のブログ『菊川弘之の月月火水木金金』でも日々のマーケット情報を配合中。

