金:ネックラインを上抜けるとダブルボトム完成|【Weekly Report】週間予定
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2026年5月11日
週間展望(5/11~5/17)
このページで知れること(目次)
週間予定:米中首脳会談、ベッセント米財務長官来日会談
前週トッピクス:米雇用統計・米ミシガン大学消費者信頼感指数
ドル円:155―160円レンジで次の展開を待つ流れ
金:ネックラインを上抜けるとダブルボトム完成
【海外投資家動向(225)】
【CME FED WATCH】
金ETF
週間予定:米中首脳会談、ベッセント米財務長官来日会談

・米財務長官来日
高市首相と片山財務相、植田日銀総裁と会談。介入黙認を求めるも、協調介入確約は困難か?
ベッセント氏は14~15日の米中首脳会談を前に訪韓することで、前倒しで離日するため植田和男・日銀総裁との面会は見送りになる可能性。
・日銀4月主な意見
物価見通し大幅引き上げ、3名が据え置きに反対
・米CPI
ガソリン高騰で前年比4%近くまで上昇か、目標の2倍に相当
・米中首脳会談
米・イラン停戦協議の行方。関税問題・台湾問題。
大きな進展なければ「知ったら終い」も。
前週トッピクス:米雇用統計・米ミシガン大学消費者信頼感指数
【米雇用統計】



雇用統計では、非農業部門雇用者数は前月から11万5000人増加し、市場予想を大きく上回った。市場予想は6万2000人増加(予想レンジ:1万5000人減─15万人増)だった。3月は18万5000人増と、17万8000人増から上方修正され、雇用は2カ月連続で力強く伸びた。
失業率は4.3%と、前月から横ばい。平均週間労働時間は34.3時間と、3月の34.2時間から延びたほか、平均時給は前年比3.6%増と、3月の3.4%増から伸びが加速。労働市場の底堅さが示され、米連邦準備理事会(FRB)は当面は金利を据え置くとの見方が強まった。
米ミシガン大学が8日発表した5月の消費者信頼感指数の速報値は48.2と、過去最低に落ち込んだ。ガソリン価格の上昇が家計を圧迫した。市場予想は49.5。4月の確報値は49.8。
1年後のインフレ期待は4.5%。4月の4.7%から低下した。
5年後のインフレ期待は3.4%。4月は3.5%だった。
ドル円:155―160円レンジで次の展開を待つ流れ
【今週見通し・戦略】

ドル円は、GW大型連休中に本邦当局の介入が実施され、160円台から154円台まで下押された。ただし、下値は限定的で155―160円レンジで次の展開を待つ流れとなっている。
米財務長官来日
今週は、ベッセント米財務長官が11-13日に来日し、高市早苗首相、片山さつき財務相らと会談予定。現在、日本が実施している介入に加え、エネルギー調達を含む経済安全保障などが議論される見通し。ベッセント米財務長官の発言内容が注目。発言次第では、155―160円レンジが5円ほど切り下がる可能性がある一方、強い牽制がなければ、押し目買いが勢いづく可能性もある。その場合、160円接近場面では、本邦当局の介入が予想される。その事前告知の意味合いもある会談。日米の協調介入となれば効果は大きいが、日本の単独介入だけなら、時間稼ぎ的な効果しかないだろう。
日銀が4月27・28日に開催した金融政策決定会合における主な意見が12日に公表される。金融政策は現状維持となったものの、3人の政策委員が利上げが適当として反対票を投じており、議論の内容が注目。
米中首脳会談
14─15日には、各市場で注目の米中首脳会談が行われる予定。この米中首脳会談に向けて、関税問題や米・イラン停戦、ロシア・ウクライナ停戦協議が進むのではないかとの期待から、株式市場中心にリスクオンが進んでおり、首脳会談で大きな決定・進展がなく無難な場合、一旦、材料出尽くしになる可能性には注意。
停戦中も米国とイランの双方による散発的な攻撃が伝わっており、協議の行方は不透明。2017年4月には、フロリダのマール・ア・ラーゴで米中首脳会談を行ったが、その夕食会の最中、米軍がシリアのアサド政権軍基地へ巡航ミサイル攻撃(59発のトマホーク)を実施した過去もある。
首脳会談で、独立記念日にかけてリスクオンが進むケースと梯子が外されるケース の両パターンのシナリオが残る状態。
金:ネックラインを上抜けるとダブルボトム完成
【今週見通し・戦略】


NY金(6月限)は、ホルムズ海峡を通過しようとした米軍艦がイランの警告を無視して航行したため、ミサイル攻撃を受け、米原油先物相場が急騰した事を嫌気して下落する場面もあったが、心理的節目4500ドルが下値支持として機能して、週末にかけて反発。米中首脳会談を前に、米・イラン停戦、ロシア・ウクライナ停戦期待が高まった。
前回レポートで≪価格帯別出来高の厚い4500ドル水準が下値支持。GW中にドル円主導で大きく動意付く可能性はあるものの、安値の節目を付けやすい満月(5/2)前後に付けるであろう2番底を確認後、押し目買い戦略を考えたい≫と指摘したが、今回も満月底となった可能性が高い。金と相関の高いユーロドルも、ネックラインを割り込むことなく、押し目買い基調を継続している。
2番底確認へ
3月23日安値を一番底、5月4日安値を2番底としたダブルボトムは、ネックライン(4月17日高値)を明確に上抜くと完成となる。ネックラインは、20日間高値水準とも重なり、上抜けで多くのトレンドフォロー型指標は陽転となる。 この場合の上値目標値は、N=5299.3ドル、V=5325.3ドル、E=5706.9ドルなどが、一目均衡表からはカウント可能。現在は、ネックライン~心理的節目5000ドルが上値抵抗帯として意識されているが、同水準を上抜いてくると、価格帯別出来高の厚い4600―4800ドル水準が下値支持帯に変化してくる。
14~15日に予定されている米中首脳会談に向けて期待先行からリスクオンの動きとなっているが、過去(2017年4月)には、マール・ア・ラーゴでの米中首脳会談夕食会の最中、米軍がシリア軍基地へ巡航ミサイル攻撃(59発のトマホーク)を実施、習近平国家主席に告げた過去もある。 予断許すまじ。
【海外投資家動向(225)】

【CME FED WATCH】

金ETF

この記事の監修者
東証スタンダード市場上場 日産証券グループ株式会社グループ会社
取締役 菊川 弘之
帰国後、商品投資顧問会社でのディーリング部長を経て日産証券主席アナリストに。
2023年4月NSトレーディング代表取締社長に就任。日経CNBC、ストックボイスTV、ラジオ日経はじめ多数のメディアに出演の他、日経新聞にマーケットコメント、時事通信、Yahooファイナンスなどに連載、寄稿中。近年では、中国、台湾、シンガポールなど現地取引所主催・共催セミナーの招待講師も務める。また、自身のブログ『菊川弘之の月月火水木金金』でも日々のマーケット情報を配合中。

