金価格の変動はどのように起こる?要因と推移を知る
金価格の変動要因について、初心者が押さえておきたいポイントについてまとめました。有事の金と言われる金は、世界的な大事件が起こると価値が上がり、世の中が安定していると価値が下がります。しかし、それ以外にも価格が上下動する要因があります。金を売るタイミングを間違えて損をしないよう、最新のマーケットの動きをチェックしましょう。
金価格はなぜ変動する?
金は、長期的には価格が上昇していく傾向にあります。しかしながら、短期的には世の中の動きに影響されて大きく上下し、値下がりすることもあります。金価格が変動する理由には以下のようなものがあります。
①世界レベルの大事件や経済危機が起きたとき
金はさまざまな金融商品の中でも有事に特に強いとされ、世界的な紛争や経済危機を要因として値段が上がります。2022年のロシアによるウクライナ侵攻の際にも金価格は高騰しました。しかし、このようなケースでは、高騰に乗じて金を持っていた投資家が所有していた金を大量に売却することがあるため、金の小売価格は短期的に激しく下落することがあります。
②インフレのとき
金はインフレに強い商品とされ、インフレが見込まれるときは値段が上がります。インフレの際は通貨の価値が下がり、モノの値段が上昇します。預貯金や現金といった形で資産を保有していると、資産価値が目減りしていきます。しかしながら、金はモノとして価値が上昇するため、価値が減っていくことはありません。そのため、インフレに備えたリスクヘッジとして金を購入する投資家が多く、インフレの兆候があると値段が上昇します。
③円安ドル高のとき
金価格と為替相場は連動する傾向があり、特にドルが高くなり円安となった場合には国内の金が高くなります。そのため、金を購入する際は、最新の為替相場をチェックすると良いでしょう。
金投資で利益を上げるために重要なのは、手に入れた金を買取ってもらうタイミングを間違えないことです。金が値下がりしているときに売ってしまうと、最初に購入した金価格の元本を割り込んでしまうことがあります。経済環境や社会情勢を見極めたうえで、ネットなどで買取価格を確認して、高いときに売りましょう。買取について不明な点があれば、店頭や電話などであらかじめ問い合わせたほうが良いでしょう。
5年で見る!2023年までの金価格推移
参考までに、金先物取引の2019年~2023年までの5年間の金価格推移をご紹介します。
参考サイト
相場表・チャート(貴金属)
上記のページでは、金先物取引のチャートがあり、日足・週足・月足が見られます。また、金(標準)・金(ミニ)・金(限日)の相場表や白金やパラジウムの相場表なども掲載されています。
金先物取引はハイリスク・ハイリターンのため、金の投資方法の中でも難易度が高いものです。しかしながら、昨今のように金価格の上下動が激しい状況では、サラリーマンのような忙しい方でも本業よりも多くの稼ぎを得る手段になり得ます。そのためには、インターネットを活用して最新のデータをこまめにチェックしましよう。
金価格が上昇する要因は?
・経済不安や社会不安、地政学リスクの発生
地政学リスクとは、テロや戦争など、特定地域が抱える問題が、その地域や関連地域の経済、社会経済全体に影響を与えることを言います。世の中が不安になり、株式などのマーケットの価格が混乱するほど、金が売買され、存在感が増します。
金価格が下落する要因は?
・世界経済の安定や地政学リスクの低下
逆に、世界経済や世界情勢が安定的な状況になると、現金を預金したり、業績の良い企業の株式で配当を得たりするほうが、労力なく継続的な利益が得られます。そのため、金を買う必要性が乏しくなり、市場価格が低下します。
金取引は初心者でも始めやすい
資産運用にはいくつかの種類がありますが、金投資はその中でも気軽に始められる部類の投資です。
例えば、マンションやアパートのオーナーになるためには巨額の元手がかかるため、銀行からお金を借りることになるでしょう。また、入居者を募集したり、複数人で経営する場合は分配金を計算したりするなど、労力や手間がかかり、十分な対価を得るためにはビジネスとして行う目的意識が必要です。
しかしながら、金投資は人生のスキマ時間で気軽に始められ、特別なスキルも必要ではありません。自分の元手に見合った重量の金を購入すれば、お金を借りる必要もありません。取引する際の手数料や所得税のことは考えなくてはなりませんが、初心者に最適の投資と言えます。