金:水星逆行期の安値は買い場|【Weekly Report】週間予定
![]()
2026年11月2日
週間展望(11/2~11/8)
このページで知れること(目次)
週間予定:米中間選挙、米雇用統計、豪中銀政策金利
前週トピックス:日米欧中銀ウィーク
ドル円:155―160円のレンジ相場放れ待ち
金:水星逆行期の安値は買い場
【海外投資家動向(225)】
【CME FED WATCH】
金ETF
週間予定:米中間選挙、米雇用統計、豪中銀政策金利

・米中間選挙
共和党苦戦、トランプ氏は選挙後のイラン攻撃再開の可能性示唆
・米雇用統計
雇用者数緩やかな伸び、失業率横ばい見通し 採用も解雇も少なく
・豪中銀政策金利
インフレ加速で利上げへ、市場は来年金利5%突破を見込む
・英中銀政策金利
3年ぶり利上げへ、ディングラ氏とテイラー氏は据え置き主張か
・植田日銀総裁
IMFイベント単独講演、今後の利上げペースについて語る見通し
・米冬時間入りで統計発表が1時間遅れる
・利上げ主張クリーブランド連銀総裁講演
前週トピックス:日米欧中銀ウィーク
【利上げ見送り】

米連邦公開市場委員会(FOMC)で政策金利を2会合ぶりに据え置いた。声明では、今後さらなる情報を得ることで、インフレを目標の2%に戻すために適切な政策を決定できるとの見解を示した。
ウォーシュ議長は記者会見で、全体的な金融環境は引き締まってきているものの、「引き締め的な水準とは呼べない」と話した。従来通り、フォワードガイダンス(金融政策の先行き指針)は示さなかった。
日銀金融政策決定会合では、一時的な変動要因を除く基調的な物価上昇率について目標の2%と「おおむね整合的な水準にある」と表明した。2013年1月の物価安定目標の導入から13年後の目標到達となる。政策金利は1.25%で据え置くことを決めた。また、保有する上場投資信託(ETF)の売却ペースを加速すると決めた。年初からの株高と売買活況を受けて、相場への影響は小さいと判断した。2025年9月に100年をかけて売る計画を発表したが、早くも修正に踏み切った。日銀は25年9月にETFの売却方針を公表し、26年1月から年間3300億円程度(簿価ベース)のペースで売っていた。27年1月から約2.6倍の年8600億円に拡大する。時価ベースでは2兆4600億円程度。売却完了までにかかる年数は約112年から約43年に短くなる。
欧州中央銀行(ECB)は29日、主要政策金利である中銀預金金利を2.5%に据え置くと発表した。結果は市場の予想通りだったが、ラガルド総裁は記者会見で、先行きの金融政策について「状況に大きな変化がない限り、進むべき方向は極めて明確だ」と述べた。12月に開かれる次回理事会での利上げ決定に含みをもたせた。
ドル円:155―160円のレンジ相場放れ待ち
【今週見通し・戦略】

ドル円は、心理的節目155円水準で下支えられ反発。先週は日米欧の中央銀行の金融政策決定会合を控え、持ち高調整の円売り・ドル買いが優勢となった。
FOMCで政策金利を2会合ぶりに据え置いた。声明では、今後さらなる情報を得ることで、インフレを目標の2%に戻すために適切な政策を決定できるとの見解を示した。ウォーシュ議長は記者会見で、全体的な金融環境は引き締まってきているものの、「引き締め的な水準とは呼べない」と話した。従来通り、フォワードガイダンス(金融政策の先行き指針)は示さなかった。目立ったサプライズはなかったとの受け止めがあり、200日移動平均線で上値が抑えられた。欧州中央銀行(ECB)理事会では、政策金利は据え置き。日銀金融政策決定会合でも、市場予想通り、政策金利は据え置き。「経済・物価情勢の展望」(展望レポート)が公表されて、2027年度の物価見通しが前回から上方修正された。
AI株安⇔原油高
前週末は、米株式市場で人工知能(AI)関連銘柄が急落。「低リスク通貨」とされる円に買いが入った。一方、中東情勢を巡る懸念で米原油先物が上昇し、円売り・ドル買いも出たことで値動きは限定的。11月3日の米中間選挙後に米国がイランを再び攻撃するとの警戒感がくすぶる中、エネルギーを輸入に頼る日本の貿易収支が悪化するとの観測や、12月の米利上げ観測は根強く、ドルにも買いが入った。セントルイス連銀のムサレム総裁は30日の講演で、インフレ率が高すぎるため「追加的な金融引き締めが必要であり、しかも早期に実施するべきだ」と語った。ダラス連銀のローガン総裁も同日講演し、「少なくとも2回の0.25%利上げに動くべきだ」との認識を示した。
ドル円は、155―160円のレンジ相場放れ待ち。今週は米雇用統計を始めとして注目度の高い経済指標の発表が相次ぐ。10月雇用統計の事前予想は、非農業部門雇用者数が前月比5.5万人増(前回2.9万人増)、失業率は4.2%(前回4.2%)となっている。
金:水星逆行期の安値は買い<
【今週見通し・戦略】


NY金(12月限)は、一旦4000ドルの下値支持で支えられ反発したが、ハイテク株の急落がマージンコール(追い証)の引き金となり、マージンコールの確保のために金や銀の資産を売却する動きが出たことに加えて、人工知能(AI)産業を巡る先行き不安などから、ハイテク銘柄を中心に株価が急落。また、暗号資産(仮想通貨)交換事業の世界最大手バイナンスがサイバー攻撃を受けた影響で、デジタル資産も売られ、マージンコール対応に伴う換金売りが膨らんだ。米連邦準備制度理事会(FRB)、欧州中央銀行(ECB)、日銀がそれぞれ金融政策に関する会合を開催。いずれも政策金利を据え置きとしたものの、インフレ抑制の必要性を指摘し、12月会合での利上げ観測が広がっていることも金の上値抑制要因として意識された。
水星逆行期
10月末~11月初旬(水星逆行期)に、支持線割れから下げ加速となった安値は中長期的な買い場を提供することになりそう。ハイテク株やデジタル資産の急落からの換金売りで支持線割れから短期的に売られたが、中長期的にはデジタル資産の不安定さは、金を始めとする実物資産の見直し買いに繋がるだろう。金のファンダメンタルズ悪化から売られた訳ではない。
安値圏では中国を始めとするバーゲンハンティングが予想され、過去の中間選挙年の金相場のパターン通り、10月安~年末高パターンを辿るのではないか?10月24日~11月13日まで水星の逆行期間も始まっているが、直近の水星逆行期間におけるテクニカル的な下げに伴う金の安値はダマシとなり、中長期的な買い場を提供するパターンを繰り返している。
中間選挙後のイラン攻撃リスクも浮上しており、買い方針堅持。
【海外投資家動向(225)】

【CME FED WATCH】

金ETF

この記事の監修者
東証スタンダード市場上場 日産証券グループ株式会社グループ会社
取締役 菊川 弘之
帰国後、商品投資顧問会社でのディーリング部長を経て日産証券主席アナリストに。
2023年4月NSトレーディング代表取締社長に就任。日経CNBC、ストックボイスTV、ラジオ日経はじめ多数のメディアに出演の他、日経新聞にマーケットコメント、時事通信、Yahooファイナンスなどに連載、寄稿中。近年では、中国、台湾、シンガポールなど現地取引所主催・共催セミナーの招待講師も務める。また、自身のブログ『菊川弘之の月月火水木金金』でも日々のマーケット情報を配合中。

