金:ソーサーボトム上放れ|【Weekly Report】週間予定
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2026年8月10日
週間展望(8/10~8/16)
このページで知れること(目次)
週間予定:米消費者物価指数・生産者物価指数・小売売上高
前週トッピクス:米雇用統計
ドル円:米利上げ観測の行方が焦点
金:ソーサーボトム上放れ
【海外投資家動向(225)】
【CME FED WATCH】
金ETF
週間予定:米消費者物価指数・生産者物価指数・小売売上高

・日銀7月主な意見性
据え置きも声明はややタカ派、高田委員だけ利上げ主張性
・米消費者物価指数性
弱気の雇用統計に続き、インフレ鎮静化となるか否か性
・日本企業物価指数性
原油下落も価格転嫁やAI需要、円安で伸びさらに加速へ性
・豪中銀政策金利性
インフレ鈍化受け据え置きも、声明はタカ派堅持の可能性
前週トッピクス:米雇用統計
【米雇用統計】



7月の雇用統計では、非農業部門雇用者数は前月比2万3000人減と、市場の増加予想増に反し5カ月ぶりに減少に転じた。
過去2カ月分の雇用者数も大幅下方改定された。従来発表から計10万3000人下方改定された。
過去3カ月間の雇用増加数は月平均2万件、6月までの3カ月間の月平均は7万7000件だった。
失業率は4.1%で、6月の4.2%から低下した。26万4000人が労働市場から離脱したことが背景で、労働参加率は61.4%と、約5年半ぶりの低水準に迫った。
事前予想は、非農業部門雇用者数が8万人増、失業率が4.2%だった。
CMEのフェドウオッチによると、次回9月の連邦公開市場委員会(FOMC)での利上げ確率は約44%と、前日の55%、1週間前の67%から低下した。据え置き予想が優勢となった。両者の逆転は7月半ば以来。
一方、利上げなしの予想は前日の16%から23%に上昇した。
ドル円:米利上げ観測の行方が焦点
【今週見通し・戦略】


先週は、8月3日に片山さつき財務相が米財務省と協調して7月31日に円買い介入を実施したと公表し、ベッセント米財務長官はX(旧ツイッター)で、さらなる介入を躊躇しない姿勢を表明した事もあり、続落して始まった。
米当局がユーロを売るかたちで円買い介入し、ベッセント氏は米連邦準備理事会(FRB)が海外中央銀行にドルを供給する枠の拡大を支持している。
その後、心理的節目155円を支持線として機能して、低調な米経済指標をきっかけに円買い・ドル売りが入った。ただイエメンの親イラン武装組織フーシがサウジアラビアのタンカーを攻撃したと5日に伝わるなど、イラン情勢を見極めたいとの見方が根強く、戻りも限定的。
弱気の雇用統計
前週末は、7月の米雇用統計で雇用者数が市場予想に反して減少し、円買い・ドル売りが優勢だった。米雇用統計で非農業部門の雇用者数が前月比2万3000人減と、市場予想(8万3000人増)に反して減少した。5月と6月分は下方修正された。平均時給は前月比0.1%増え、市場予想(0.3%増)を下回った。「フェドウオッチ」では7日夕時点で、FRBが9月会合で政策金利を据え置く確率は6割近くとなり、前日の4割強から上昇。米長期金利が低下し、日米金利差の縮小を意識した円買い・ドル売りも入った。引き続き、200日移動平均線や52週移動平均線の攻防戦の行方が焦点。
今週は、日本6月経常収支、米7月消費者物価指数、生産者物価指数、米7月小売売上高、米8月ミシガン大学消費者信頼感指数速報値などや、米イラン停戦協議の行方を受けた米利上げ観測が、どう動くかが注目。
金:ソーサーボトム上放れ
【今週見通し・戦略】

1月高値を起点に下降トレンドを形成してきたNY金(12月限)は、一目均衡表の基本数値・対等数値が重なる日柄でソーサーボトムを上放れた。
保合い上放れ
価格帯別出来高の厚い心理的節目4000ドルの下値支持が確認され、ボリンジャーバンドでは、%Bのクロスを伴って上放れたことで、順張り型のバンドウォークが開始。10日間・20日間高値を更新で、トレンドフォロー型指標も途転買いとなった。4月17日高値~6月30日安値までの下げ幅に対する38.2%戻しは、4401.41ドル。半値戻しは4520.6ドル、61.8%戻しは、4639.7ドル。一目均衡表からは、V=4533.4ドル、E=4536.9ドルなどが上値目標としたカウント可能だ。
日本のお盆休みと重なる8月13日の新月に向けて、米・イラン停戦協議がまとまってくるようだと、下値を切り上げる流れが強まりそうだ。200日移動平均線や52週移動平均線を回復してくると、グランビルの買い法則も意識される。米10年債の三尊天井が完成するか否かが焦点。ネックライン割れでトリプルトップが完成すると、NY金の強気感は増す。
実物資産を重視
世界の覇権が英国から米国に移行するにつれ、金の価格決定権もロンドンの現物市場から米国の先物市場へ移行した。中国は長期国家戦略として、中央銀行による金保有の積み増しや、上海黄金交易所など現物取引市場の存在感を高めるなど、実物資産を重視する方向を強めている。実物を持つこと。資源を持つこと。製造能力を持つこと。金融インフラを持つこと。米中対立構図の中で、制裁を糧に中国は国家戦略として、これらを着実に進行させている。
一方の米国は、ドル建てステーブルコイン(金の裏付けあり)などを通じて、世界中にドル需要と米国債需要を広げようとしている。米中覇権争いは、短期的に決着するようなものではなく、数十年単位での時間が必要だが、その流れの中で金(ゴールド)の重要性は更に増していく。
【海外投資家動向(225)】

【CME FED WATCH】

金ETF

この記事の監修者
東証スタンダード市場上場 日産証券グループ株式会社グループ会社
取締役 菊川 弘之
帰国後、商品投資顧問会社でのディーリング部長を経て日産証券主席アナリストに。
2023年4月NSトレーディング代表取締社長に就任。日経CNBC、ストックボイスTV、ラジオ日経はじめ多数のメディアに出演の他、日経新聞にマーケットコメント、時事通信、Yahooファイナンスなどに連載、寄稿中。近年では、中国、台湾、シンガポールなど現地取引所主催・共催セミナーの招待講師も務める。また、自身のブログ『菊川弘之の月月火水木金金』でも日々のマーケット情報を配合中。

