金:2番底探りでの安値を買い拾いたい|NY金とFF金利・NY金&NYダウ・CFTC建玉明細|【Monthly Report】月間展望(5月) | 【公式】日産証券の金投資コラム

金:2番底探りでの安値を買い拾いたい|NY金とFF金利・NY金&NYダウ・CFTC建玉明細|【Monthly Report】月間展望(5月)

NSインベストメント 菊川弘之
2026年5月1日

~5月1日~5月31日 ~

原油高続く中、介入効果を見極める展開へ

5月騰落率(ドル円)

【今月見通し・戦略】

米・イスラエルがイランへ攻撃を行って以降、有事のドル買いと、中東から原油輸入依存度が高い日本が、原油輸入価格の上昇を通じて、日本の貿易赤字が拡大するとの見方から円売り・ドル買いが継続している。4月末には160円台を回復した。


日銀金融政策決定会合で政策金利を据え置いたが、反対票を投じて利上げを提案した審議委員が前回の1人から3人に増えた。「経済・物価情勢の展望(展望リポート)」では2026年度と27年度の消費者物価指数(CPI)の上昇率の見通しを引き上げた。


トランプ大統領はイランとの戦闘終結に向けた交渉を巡り、イランが示した提案を拒否する方針を示したと米アクシオスが4月29日報じた。イランが核開発計画についての合意に応じるまで海上封鎖を継続すると述べた。


FOMCで政策金利を3会合連続で据え置き、3.50~3.75%で維持。3人の参加者は据え置きに賛成した一方、声明文で緩和方向の姿勢を示す文言を残すことには反対した。パウエル議長は記者会見で、5月15日に議長の任期を満了したあとも、「調査が十分に透明性を持って最終的に完了するまで理事会に残る」と表明。パウエル氏が理事を辞任すれば、トランプ氏が利下げに積極的な理事を充てる可能性があったが、早期利下げ観測が後退。原油の高止まりが予想される中、ドル円は上値を試したが、4月30日本邦の介入が入り、155円台まで一気に急反落した。本邦当局による円買い介入は2024年7月以来。


 原油高止まりに伴う日本の赤字拡大が懸念される中、介入効果がどの程度続くかが焦点。155―160円のレンジ放れ待ち。



~主要通貨騰落・ドル円(月足)・ドル円(CFTC建玉明細)~


【主要通貨騰落率】

アジア通貨下落が大きい


【ドル円(月足)】

ドル円相場の推移


【ドル円(CFTC建玉明細)】

CFTC建玉明細 ドル円



2番底探りでの安値を買い拾いたい

5月騰落率(NY金)

【今月見通し・戦略】

NY金(6月限)は、米国・イラン間の緊張が再燃する中で、原油相場は大幅高、ドル指数、米長期金利も上昇した事が、金相場を圧迫。トランプ大統領は、4月21日、イランとの停戦を延長するとSNSで表明した。イラン指導部が「統一した提案」をするまで、再攻撃を控えるようパキスタン軍のトップ、ムニール参謀長らに要請されたと説明。新たな停戦期限は明示せず、「イランとの協議の結論が出るまで」停戦を続ける方針を示した。


WSJ紙は4月28日、トランプ大統領がイラン湾港の封鎖を長期化する準備を指示したと報道した。米アクシオスが29日公開した記事で、トランプ米大統領はイランとの戦闘終結に向けた交渉を巡り、イランが示した提案を拒否する方針を示し、イランが米国の核開発計画についての合意に応じるまで海上封鎖を継続すると述べた。また、トランプ大統領が28日に複数のエネルギー企業幹部と会談したと明らかにした。イラン港湾を対象にした海上封鎖を数カ月続ける可能性に触れ、米国の消費者に与える影響を最小化するための措置を議論。

FOMCで金融政策を協議し、政策金利を3会合連続で3.50~3.75%に据え置くことを決めた。採決では3人が緩和方向の声明文を維持することに反対した。パウエル議長は記者会見で5月15日に議長としての任期を終えた後も当面はFRB理事にとどまる考えを示した。パウエル氏が理事を辞任すれば、トランプ米大統領が利下げに積極的な理事を充てる可能性があった。米利下げが遠のいたとの見方も高まり、金相場の上値を抑えた。ただし、ドルが金本位制廃止の後、基軸通貨体制を維持したのは、原油決済を米ドルで行うというペトロダラー体制であったが、ロシア・ウクライナ戦争を経て、米・イスラエルによるイラン攻撃で、この体制が大きく揺らいでいる。安値の節目を付けやすい満月(5/2)前後に付けるであろう2番底をチャート上の底打ちパターンで確認後、押し目買い戦略を考えたい。 



~NY金とFF金利・NY金&NYダウ・CFTC建玉明細~


【中国の金購入量】

中国の金輸入量(月別2015年~)


【NY金&NYダウ】

リーマンショック時の金現物とNYダウ(日足終値)


【CFTC建玉明細】

CFTC建玉明細 NY金



5月注目スケジュール:
米中首脳会談・「米・イラン戦争」・「ロシア・ウクライナ戦争」の行方

5月注目スケジュール


・米・イラン停戦交渉

 イラン最高指導者モジタバ・ハメネイ師は、核兵器やミサイルなどの先進技術を放棄しないと表明。

 イランは核兵器を国家の資本とみなし、国境のように守る。ペルシャ湾地域の安全を確保し、敵対勢力によるホルムズ海峡の悪用を阻止する。

 米ニュースサイト「アクシオス」は29日、戦闘終結に向けてイランが示した新提案について、トランプ大統領が拒否する意向だと報じた。また、米イラン交渉の行き詰まり打開に向け、米中央軍がイランに対する短期間かつ強力な爆撃を行う計画を策定したと報道。同軍のクーパー司令官が30日、トランプ氏に新たな軍事行動の計画を説明。


・米中首脳会談

 イラン攻撃が数日以内に決定的な成功で終わっていれば、米国に有利な形で協議が進められたが、中東での不成功で、政治的に弱体化した状態で北京に訪問することになる。

 ただし、首脳会談前後のイラン攻撃リスクには注意。 


・GW大型連休

 薄商いの中、本邦当局の介入に注目

この記事の監修者

菊川弘之

東証スタンダード市場上場 日産証券グループ株式会社グループ会社

日産証券インベストメント株式会社

取締役 菊川 弘之

NY大学留学。その間GelberGroup社、FutureTruth社などでトレーニーを経験。
帰国後、商品投資顧問会社でのディーリング部長を経て日産証券主席アナリストに。
2023年4月NSトレーディング代表取締社長に就任。日経CNBC、ストックボイスTV、ラジオ日経はじめ多数のメディアに出演の他、日経新聞にマーケットコメント、時事通信、Yahooファイナンスなどに連載、寄稿中。近年では、中国、台湾、シンガポールなど現地取引所主催・共催セミナーの招待講師も務める。また、自身のブログ『菊川弘之の月月火水木金金』でも日々のマーケット情報を配合中。

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