金:水星逆行期の安値は買い場|NY金・米10年債・中国人民銀行金購入・水星逆行|【Monthly Report】月間展望(11月)
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2026年11月4日
~11月1日~11月30日 ~
このページで知れること(目次)
ドル円:155―160円のレンジ放れ待ち 米購買力平価・ドル円(月足)・ドル円・米10年債
金:水星逆行期の安値は買い場 NY金・米10年債・中国人民銀行金購入・水星逆行
10月注目スケジュール:米中間選挙・米雇用統計・米中首脳会談合
155―160円のレンジ放れ待ち

【今月見通し・戦略】
10月のドル円は、心理的節目155円水準で下支えられ反発。日米欧の中央銀行の金融政策決定会合を控え、持ち高調整の円売り・ドル買いが優勢となった。その後、FOMCで政策金利を2会合ぶりに据え置いた。声明では、今後さらなる情報を得ることで、インフレを目標の2%に戻すために適切な政策を決定できるとの見解を示した。ウォーシュ議長は記者会見で、全体的な金融環境は引き締まってきているものの、「引き締め的な水準とは呼べない」と話した。従来通り、フォワードガイダンス(金融政策の先行き指針)は示さなかった。目立ったサプライズはなかったとの受け止めがあり、200日移動平均線で上値が抑えられた。欧州中央銀行(ECB)理事会では、政策金利は据え置き。 日銀金融政策決定会合でも、市場予想通り、政策金利は据え置き。「経済・物価情勢の展望」(展望レポート)が公表されて、2027年度の物価見通しが前回から上方修正された。米株式市場で人工知能(AI)関連銘柄が急落。「低リスク通貨」とされる円に買いが入った。一方、中東情勢を巡る懸念で米原油先物が上昇し、円売り・ドル買いも出た事で値動きは限定的。11月3日の米中間選挙後に米国がイランを再び攻撃するとの警戒感がくすぶる中、エネルギーを輸入に頼る日本の貿易収支が悪化するとの観測や、12月の米利上げ観測は根強く、ドルにも買いも入った。
ドル円は、155―160円のレンジ相場放れ待ち。まずは、中間選挙の結果を見極める展開。大きなサプライズがなければ、米雇用統計を始めとして注目度の高い経済指標や、中東情勢に伴う原油価格動向に市場の関心は移行する。
~米購買力平価・ドル円(月足)・ドル円・米10年債~
【乖離】

【ドル円相場の推移】

【ドル円・米10年債】

水星逆行期の安値は買い場

【今月見通し・戦略】
NY金(12月限)は、4000ドルの下値支持で支えられて反発していたが、ハイテク株の急落が、マージンコール(追い証)の引き金となり、マージンコールの確保のために金や銀の資産を売却する動きが出た。さらに、人工知能(AI)産業を巡る先行き不安などから、ハイテク銘柄を中心に株価が急落。また、暗号資産(仮想通貨)交換事業の世界最大手バイナンスがサイバー攻撃を受けた影響で、デジタル資産も売られ、マージンコール対応に伴う換金売りが膨らんだ。米連邦準備制度理事会(FRB)、欧州中央銀行(ECB)、日銀がそれぞれ金融政策に関する会合を開催。いずれも政策金利を据え置きとしたものの、インフレ抑制の必要性を指摘し、12月会合での利上げ観測が広がっていることも金の上値抑制要因として意識された。
10月末~11月初旬(水星逆行期)に、支持線割れから下げ加速となった安値は中長期的な買い場を提供することになりそう。ハイテク株やデジタル資産の急落からの換金売りで支持線割れから短期的に売られたが、中長期的にはデジタル資産の不安定さは、金を始めとする実物資産の見直し買いに繋がるだろう。金のファンダメンタルズ悪化から売られた訳ではない。安値圏では中国を始めとするバーゲンハンティング予想され、過去の中間選挙年の金相場のパターン通り、10月安~年末高パターンを辿るのではないか?
ワールド・ゴールド・カウンシル(WGC)が3日に公表した7~9月期の需給統計によると、投資需要は前年同期比14%減の479トン。総需要は前年同期比で1%減の1368.6トン。投資需要では地金・コイン需要が267.8トンと前年同期比で19%減。現物の金を裏付け資産とする上場投資信託(ETF)は211.2トンの流入超過。宝飾品需要は前年同期比17%減の312.9トン。一方、中央銀行の金需要は前年同期比42%増の321.2トンだった。
~NY金・米10年債・中国人民銀行金購入・水星逆行~
【NY金・米10年債】

【中国人民銀行金購入】

【水星逆行期】

11月注目スケジュール:
米中間選挙・米雇用統計・米中首脳会談合

・米中間選挙
ブルーウェーブ(上下院ともに民主党勝利予想)起こるか?
・米・イラン停戦交渉
水面下の交渉継続見通し。一方で、中間選挙後の米・イスラエルによるイラン攻撃の可能性も警戒
・米雇用統計
前回は弱気
・ロシア・ウクライナ停戦交渉
米国の圧力強まる
・米中ロ首脳会談の可能性
新ヤルタ会談。米・イラン戦争、ロシア・ウクライナ戦争の和平へ前進か?
この記事の監修者
東証スタンダード市場上場 日産証券グループ株式会社グループ会社
取締役 菊川 弘之
帰国後、商品投資顧問会社でのディーリング部長を経て日産証券主席アナリストに。
2023年4月NSトレーディング代表取締社長に就任。日経CNBC、ストックボイスTV、ラジオ日経はじめ多数のメディアに出演の他、日経新聞にマーケットコメント、時事通信、Yahooファイナンスなどに連載、寄稿中。近年では、中国、台湾、シンガポールなど現地取引所主催・共催セミナーの招待講師も務める。また、自身のブログ『菊川弘之の月月火水木金金』でも日々のマーケット情報を配合中。

