金:4000ドル~4500ドル放れ待ち|【Weekly Report】週間予定
![]()
2026年6月22日
週間展望(6/22~6/29)
このページで知れること(目次)
週間予定:米・イラン停戦協議、個人消費支出(PCE)価格指数
前週トッピクス:米連邦公開市場委員会(FOMC)
ドル円:米長期金利のネックラインの攻防に注目
金:4000ドル~4500ドル放れ待ち
【海外投資家動向(225)】
【CME FED WATCH】
金ETF
週間予定:米・イラン停戦協議、個人消費支出(PCE)価格指数

・米PCE価格指数
医療費上昇や航空運賃高騰を受けコアは伸び加速へ
・米個人所得支出
強い雇用統計を背景に前月比で増加した可能性
・米 マイクロン・テクノロジー決算
AI向けメモリの需要急増を背景に、売上高は約335億ドル、粗利率は約81%という
非常に強気なガイダンスが示されており、この数字を達成できるかが最大の焦点
・東京消費者物価指数
水道燃料上昇で伸びやや加速も、ベース効果主導
・豪消費者物価指数
燃料税引き下げ措置と通貨高により伸び鈍化見通し
・日銀主な意見
31年ぶり高水準1%に引き上げ、田村委員と氷見野副総裁
前週トッピクス:米連邦公開市場委員会(FOMC)
【FOMC】


米連邦準備理事会(FRB)は17日開いた米連邦公開市場委員会(FOMC)で政策金利を据え置いた。参加者の政策金利の見通し(中央値)は、前回3月の「年内は利下げ1回」から「利上げ1回」に転換した。5月に就任したウォーシュ議長が初めて取り仕切った。
政策金利の指標であるフェデラルファンド(FF)金利は3.5~3.75%で、4会合連続で据え置いた。2025年6月以来1年ぶりに全員一致で政策を決めた。
声明文から今後の金融政策運営の方向性に関する文言を削った。パウエル前議長が仕切った4月末の会合時に公表した声明文と比べて分量はおよそ半分になった。ウォーシュ氏は17日の記者会見で自身が意欲を示すFRB改革についてタスクフォース(作業部会)を立ち上げると発表した。FRBのバランスシートや市場などとのコミュニケーション、インフレの枠組みといった5つのテーマごとに設ける。ウォーシュ氏に議長職を引き継いだパウエル氏は理事として今回のFOMCに参加した。ウォーシュ氏の就任に伴って積極的な利下げを主張してきたミラン理事は退任した。
ウォーシュ氏はFRBの情報発信を減らすことを志向する。「寡黙な議長」の下で金融相場は、思惑が交錯し荒れやすくなる可能性がある。
ドル円:米長期金利のネックラインの攻防に注目
【今週見通し・戦略】

ドル円は、米国とイランの交渉に関するヘッドラインに左右されながら、日米の中銀ウィークの結果も眺め、じりじりと円安ドル高に動いた。上値目標値の、E=160.3円、V=160.8円などを達成。次の目標は、V=163.0円、E=163.4円。
日銀金融政策決定会合では、市場予想通り、政策金利を4会合ぶりに引き上げ、約31年ぶりの高水準となる「1%程度」に変更することを決めた。ただ、副総裁の会見では、追加利上げの時期に関する示唆が得られなかったため、大きな動きにはならず。
米連邦公開市場委員会(FOMC)では、事前予想通り、政策金利を4会合連続で据え置いた。FRBは声明で、原油高を受けて足元のインフレ率がFRBの目標である2%を大きく上回っている現状を踏まえ、金融緩和を示唆する「追加的な調整」という文言を削除。
タカ派寄り
FOMC後に公表された政策金利見通しで9人の参加者が年内に1回以上の利上げを予想していた。ウォーシュ新議長は見通しを提出しなかったが記者会見で「物価の安定の実現」への決意を示し、市場の想定よりも利下げに消極的なタカ派寄りと受け止められた。
引き続き、本邦当局からは、口先牽制が行われているが、市場の過熱感は高まっておらず、ファンダメンタルズに反した介入は限定的と見透かされている。心理的節目160円が徐々に下値支持に変化中。
今週は、個人消費支出(PCE)価格指数が注目。事前予想は、総合が前月比+0.5%(前回+0.4%)、前年比は4.1%(前回+3.8%)、コアは前月比+0.3%(前回+0.2%)、前年比+3.4%(前回+3.3%)。 米イラン停戦の覚書が結ばれたが、先行きの不透明感は強く、強気のPCEが出れば、じりじりとしたドル買いは継続しそうだ。
金:4000ドル~4500ドル放れ待ち
【今週見通し・戦略】


ワールド・ゴールド・カウンシル(WGC)が6月16日に発表した調査では、中銀の需要の強さが示された。回答者の84%が5年後には外貨準備に占める金の割合が増えているとし、昨年の76%から拡大。一方でドルの割合は74%が5年後に減っていると回答。
米・イラン戦争・原油高に伴うインフレ懸念の高まりからの米長期金利上昇を嫌気して調整入りした金相場だが、長期上昇トレンドの根底にある「米覇権・基軸通貨ドルの揺らぎ」は着実に進んでいる。一方、短・中期トレンドは強弱の分岐点にいる。
グランビルの買い法則
NY金(期近つなぎ足)は、上向きの52週移動平均線を割り込んだ後、終値ベースで同水準を回復してきた。これは、テクニカル分析では「グランビルの買い法則」となる。このまま、価格帯別出来高の厚い心理的節目4500ドル~2026年1月高値を起点とした下降トレンドを上抜いてくると、底打ち感の信頼性は高まる。NY金との逆相関の米長期金利はダブルトップを形成しており、明確にネックライン(4.45~4.4%)を明確に割り込むと、金の底打ち感が意識されるだろう。
ダブルトップ・三尊天井
ただし、パターン分析からは、週足ベースでダブルトップや、三尊天井を形成中で、重要支持線であるネックライン(4000ドル水準)を終値ベースで割り込んでくると、押し目買いを入れた向きの投げも巻き込み、一時的に下げが加速する可能性も残っている。この場合の下値目標値は、一目均衡表からは、V=3395ドル、E=3213ドル、別の波動からは、N=3394.3ドル、V=3321.9ドル、E=2615.4ドルなどがカウント可能だ。遅行線は逆転しており、下放れると雲も割り込む可能性。
終値ベースで4000ドル~4500ドルを抜けた方向にトレンドが発生しそうだ。過去の季節傾向通り、6月安値が夏高パターン(7―9月)の買い場となるのか否かの分岐点だ。
【海外投資家動向(225)】

【CME FED WATCH】

金ETF

この記事の監修者
東証スタンダード市場上場 日産証券グループ株式会社グループ会社
取締役 菊川 弘之
帰国後、商品投資顧問会社でのディーリング部長を経て日産証券主席アナリストに。
2023年4月NSトレーディング代表取締社長に就任。日経CNBC、ストックボイスTV、ラジオ日経はじめ多数のメディアに出演の他、日経新聞にマーケットコメント、時事通信、Yahooファイナンスなどに連載、寄稿中。近年では、中国、台湾、シンガポールなど現地取引所主催・共催セミナーの招待講師も務める。また、自身のブログ『菊川弘之の月月火水木金金』でも日々のマーケット情報を配合中。

