金:三角もち合い下放れ・満月底試し|【Weekly Report】週間予定 | 【公式】日産証券の金投資コラム

金:三角もち合い下放れ・満月底試し|【Weekly Report】週間予定

NSインベストメント 菊川弘之
2026年5月18日

週間展望(5/18~5/24)

週間予定:米中首脳会談、ベッセント米財務長官来日会談

【週間スケジュール(5月18日~5月24日)】

・G7財務相中銀総裁会議

 為替や中東リスク、貿易摩擦が焦点


・日本消費者物価指数

 先行指標の東京コアは3カ月連続2%割れ


・FOMC議事録

 3名が据え置き自体は支持も「緩和志向」に反対


・小枝日銀委員(21日:金融経済懇談会出席)

 本来タカ派も4月は据え置き支持


・ウォーシュ氏がFRB議長に就任

 利下げ派ミランFRB理事辞任


・プーチン大統領、中国訪問

 外交や経済問題について協議する。共同声明が採択され、2国間文書に署名する予定



前週トッピクス:米中首脳会談

【米中首脳会談】

外交問題の安定化に関する協力

米中首脳会談では、イラン情勢が進展するような手掛かりが得られなかった。米中間選挙を前に中国に米国産品を購入してもらう国内向けの成果も限定的となった。「非常に実りある会談だった。私たちは中国側に対していくつかの要求も突きつけた」とトランプ大統領は述べたものの、中国は2025年10月の首脳会談で米国産大豆を26~28年に少なくとも年2500万トン購入すると約束済み。今回の会談で追加購入の合意があったかは明らかになっていない。中国が合意したボーイング機200機の購入についても、市場予想の500機を大きく下回った。


トランプ氏は習近平国家主席を9月24日にホワイトハウスに招待した。今年、米中はG20、APECを含めて3回首脳会談を行う機会がある。


習氏は既存の大国が新興の大国と衝突する「トゥキディデスの罠」に言及した。「大国関係の新たなパラダイム(規範)を創造できるか」とも話した。習氏は、台湾問題について「適切に処理できなければ両国は対立・衝突し、中米関係を極めて危険な境地に追い込むことになる」と警告。「トゥキディデスの罠」とは、新興国の台頭が既存の覇権国に恐怖と警戒心を抱かせ、最終的に避けられない戦争に陥る傾向を指す。習氏が強気に出る背景には対米交渉で優位にあるとの認識がある。米覇権の揺らぎは着実に進む。



ドル円:155―160円レンジで次の展開を待つ流れ

【今週見通し・戦略】

ドル円(日足)MAC(Moving Average Channel)

ドル円は、GW大型連休中に本邦当局の介入が実施され、160円台から154円台まで下押された。ただし、下値は限定的で155~160円レンジで次の展開を待つ流れとなっている。

ベッセント米財務長

12日に片山財務相とベッセント財務長官との会談を終えて、片山財務相は「日米間で非常によく連携できていることを確認した。今後も日米財務大臣共同声明に沿って引き続き連携していくことを確認し、全面的に理解を得た」と発言した。共同声明では過度な変動があった場合に介入の検討が示されているが、目新しさのある内容ではなかったことから、じりじりとしたドル高円安となった。

米中首脳会談

前週末には、米中首脳会談では、イランの交渉進展に向けて協調する具体策が打ち出されなかった。ホルムズ海峡の事実上の封鎖が解除されるメドが立たなくなり、インフレ懸念の高まりから米利下げ観測が後退。一時は158.85円と4月30日以来の高値を付けた。原油高や米長期金利の上昇、米利上げ観測が幅広い通貨に対するドル買いを誘った。


160円接近場面では、本邦当局の介入が予想されるが、日米の協調介入となれば効果は大きいが、日本の単独介入だけなら、時間稼ぎ的な効果しかないだろう。日本時間21日午前3時には、米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨(4月28~29日開催分)が発表される。この会合では大方の予想通りに政策は据え置きとなったものの、委員の見解が分かれており、決定は8対4での据え置きとなるという異例の展開を見せた。 ハマック、カシュカリ、ローガンの3氏が緩和的スタンスに反対票を投じた一方、ミラン理事はこれまで通りに利下げを主張。タカ派(利上げに前向き、あるいは利下げに極めて慎重)的な意見が予想以上に強かった場合には、米長期金利の上昇やドル買いを誘発する可能性がある。日本政府が26年度補正予算を編成観測が強まると財政拡張懸念が高まる可能性も高い。上値目標値は、N=160.8円、V=163.0円、E=163.4円。直近波動からは、E=160.3円、V=160.8円がカウント可能。



金:三角もち合い下放れ・満月底試し

【今週見通し・戦略】

NY金(4月限)MAC(Moving Average Channel)

NY金日足(中心限月)

NY金(6月限)は、ネックライン(4/17高値)を上抜くと、3月23日安値を一番底5月4日安値を2番底としたダブルボトム完成となっていたが、米中首脳会談では、イラン情勢が進展するような手掛かりが得られなかったことから、外国為替市場では対主要通貨でドル買いが先行した事を嫌気して、ネックラインを上抜けきれず、三角保合いを下放れてきた。

短期下値試し

心理的節目4500ドルを維持できれば、ボックス相場への移行もあるが、終値ベースで4500ドル割れなら、改めて3月安値を試す流れも想定される。3月安値~4月高値までの上昇に対する半値押し達成、61.8%押し(4430ドル)で下げ止まるか否かが焦点。ネックラインと重なる雲の上限が上値抵抗に変化。価格帯別出来高の厚い4600~4800ドル水準とも重なる。一目均衡表からの下値目標は、N=4375ドル、V=4236ドル、E=4102ドルなどがカウント可能。


20日間安値(5/4安値)を更新してくると、多くのトレンドフォロー型指標は陰転となる。また、NY金の支持線割れに続いて、ユーロドルもネックラインを割り込んできた。双方のチャート形状が悪化。



【海外投資家動向(225)】

海外投資家動向と日経平均株価(週次)



【CME FED WATCH】

Fedウォッチが示すFOMCでの政策金利見通し



金ETF

金ETF買い残高(SPDR GOLD SHARES)

この記事の監修者

菊川弘之

東証スタンダード市場上場 日産証券グループ株式会社グループ会社

日産証券インベストメント株式会社

取締役 菊川 弘之

NY大学留学。その間GelberGroup社、FutureTruth社などでトレーニーを経験。
帰国後、商品投資顧問会社でのディーリング部長を経て日産証券主席アナリストに。
2023年4月NSトレーディング代表取締社長に就任。日経CNBC、ストックボイスTV、ラジオ日経はじめ多数のメディアに出演の他、日経新聞にマーケットコメント、時事通信、Yahooファイナンスなどに連載、寄稿中。近年では、中国、台湾、シンガポールなど現地取引所主催・共催セミナーの招待講師も務める。また、自身のブログ『菊川弘之の月月火水木金金』でも日々のマーケット情報を配合中。

この記事を読んだ方にお勧めの記事

  • 日本実質賃金 11カ月連続でマイナス見通しも減少幅は縮小傾向か。・日銀支店長会議 地域経済報告(さくらリポート)で、地方を含めた国内の景況感を確認する。

  • 日本GDP 6四半期ぶりマイナス成長見通し、輸出減・消費鈍化で日銀利上げ遠のく・英消費者物価指数 GDP減速に失業率悪化、CPI伸び鈍化なら12月利下げ観測一段と

  • 日米英欧政策金利 中東情勢の影響見極め、足並み揃えて「現状維持」か・米PCE価格指数 ガソリン価格が押し上げ、前年比で2年半ぶり3%超見通し

他ジャンルの最新はこちら

  • 金投資の基礎知識

    WGC GOLD DEMAND TREND Q1 2026

  • スペシャル

    原油高に伴う金急落は買い場提供か?

    NY金(4月限)は、早期米利下げ観測が後退する中、米長期金利の上昇基調を受けて売りが加速した。FOMCで、中東情勢の緊迫化に伴う原油高騰の影響を見極めるため、政策金利を2会合連続で据え置くことを決定。参加者の金利見通しは、年内1回の利下げ予想を維持…

  • 動画

    米中首脳会談後の金相場展望~季節傾向からは、5-6月安値は買い妙味あり~



当サイトのコンテンツは情報提供を目的としており、当社取り扱い商品に関わる売買を勧誘するものではありません。内容は正確性、 完全性に万全を期してはおりますが、これを保証するものではありません。また、当資料により生じた、いかなる損失・ 損害についても当社は責任を負いません。投資に関する最終決定は、お客様ご自身の判断でなさるようお願いいたします。 当資料の一切の権利は日産証券株式会社に帰属しており、無断での複製、転送、転載を禁じます。

取引にあたっては、必ず日産証券ホームページに記載の重要事項リスク説明等をよくご確認ください。
重要な注意事項についてはこちら