金:ポジション整理後は、改めて押し目買い基調へ③|【Weekly Report】週間予定 | 【公式】日産証券の金投資コラム

金:ポジション整理後は、改めて押し目買い基調へ③|【Weekly Report】週間予定

NSインベストメント 菊川弘之
2026年1月19日

週間展望(1/19~1/25)

週間予定:高市首相が解散説明・日銀金融政策決定会合・ダボス会議

【週間スケジュール(1月19日~1月25日)】

・高市首相が早期解散について説明

 立憲民主党と公明党は新党結成で合意

 23日は衆院早期解散する見込みとなった通常国会召集日


・日銀金融政策決定会合

 円安に伴う物価上振れ警戒、植田総裁は早期利上げシグナル示すか


・米GDP確報とPCE価格指数

 強い指標とFRBタカ派傾斜で早期利下げ確率低下


・中国GDP

 数年ぶり低水準見通しも25年通年は政府目標「5%前後」達成へ


・ダボス会議(世界経済フォーラム・スイス)19日~23日

 ラガルドECB総裁、ダボス会議「デジャヴ:2020年代は1920年代か?」出席

 ラガルドECB総裁、ダボス会議「EU単一市場の第二幕」出席

 ナーゲル独連銀総裁、ダボス会議「ヨーロッパ:成長への道」出席

 トランプ米大統領、ダボス会議で住宅価格高騰対策などについて演説


・FRBブラックアウト期間入り(金融政策に関する発言自粛)(29日まで)



前週:衆院解散総選挙へ

【解散総選挙】

日経平均株価と衆議院議員総選挙

高市早苗首相(自民党総裁)は19日夕、首相官邸で記者会見を行う予定。首相は23日召集の通常国会冒頭で衆院を解散すると正式に表明。解散の「大義」や衆院選の具体的な日程について説明する見通し。


勝敗ラインを巡って首相がどのような見解を示すかも焦点となる。


首相は14日、自民の鈴木俊一幹事長や日本維新の会の吉村洋文代表と会談し、通常国会の早期に解散する意向を伝達。


衆院選は「1月27日公示、2月8日投開票」の日程となる公算が大きい。その場合、解散から投開票日までの期間は、戦後最短の17日間(岸田政権)より短い16日間となる。70%を超える内閣支持率が続き、自民党が議席を増やせるとの期待を織り込みながらマーケットは、いわゆる高市トレードで大幅上昇している。


衆院選に勝利すれば高市政権が有権者の信任を得たと解釈できる。「責任ある積極財政」や安全保障政策を進めやすくなる。参院で与党の過半数割れは続くものの、野党が結束して政権の主要政策に反対するのは難しくなるとの見方は強い。立憲民主と公明党との新党結成も、期待の声は少ない。


一方、2026年度予算案の成立が4月以降にずれ込めば、国民生活に悪影響が及ぶリスクも指摘されている。高い支持率も、時間が経てば日中関係の悪化などによる実体経済の悪化が表面化してくることで落ち込んでいくとの見方もある。「辰巳天井・午尻下がり」リスクは残る。



ドル円:ドル円の戻りを試す流れ継続

【今週見通し・戦略】

ドル円(日足)200日移動平均線

ドル円(日足)200日移動平均線乖離率

ドル円相場の推移

ドル円は、高市早苗首相が23日招集予定の通常国会の冒頭で衆院を解散する検討に入ったと報じられ、与党が勝利すれば、高市政権が掲げる積極財政が実現しやすくなるとの観測からドル買い円売りの動きが強まった。


ネックライン(12月9日高値)を上抜き、リターンムーブからの反発パターンとなり、心理的節目160円、V=161.47円、N=162.87円などが上値目標を試す流れとなったが、片山財務相、三村財務官などとともにベッセント米財務長官からも過度な相場変動に対するけん制発言が上がった。

円安ドル高牽制

片山さつき財務相は16日の閣議後の記者会見で、足元の円安進行について「私は再三、あらゆる手段を含めて断固たる措置を取ると言っている」と強調した。今週会談したベッセント米財務長官とは「最近のファンダメンタルズを反映しない動きは行き過ぎだとの認識を共有した」と述べ「日米の合意の中には介入が含まれている」などと話した。


前週末は、トランプ米大統領が、米連邦準備理事会(FRB)の次期議長候補とされる米国家経済会議(NEC)のハセット委員長について、現職を続けてほしい考えを示唆した。同氏が選出される可能性が低下したとみて、主要通貨に対するドル買いが強まる場面があった。


161円水準を超えていくと悪い円安が進むとの見方がある一方、日米金利差を無視した現状はいずれ修正されるとの見方から現在は、中長期的な逆張り下限の円買いの好機との見方の綱引き状態。



金:ポジション整理後は、改めて押し目買い基調へ

【今週見通し・戦略】

NY金(2月限)MAC(Moving Average Channel)

パウエルFRB議長が米司法省の刑事捜査の対象となっていることが11日明らかとなった。FRBの独立性が脅かされることや、金融政策を取り巻く不透明感が高まるとの懸念や、国際情勢の緊迫化などを背景に、NY金は押し目を買い直され史上最高値を更新した。


トランプ大統領は、抗議デモが続くイランへの軍事介入を新たに警告したほか、キューバやコロンビアなどを攻撃する可能性があるとの憶測も台頭。さらに、グリーンランド領有への意欲も強く、世界各地での情勢悪化が懸念される中、安全資産としての金に買いが集まった。米連邦最高裁は14日、2025年秋から審理していた複数の訴訟に関する判決を言い渡したが、トランプ米政権が課した関税の合憲性に関する訴訟の判決は後日に見送られた。関税政策を巡る不透明感が長引くとの観測も材料視された。


ただ、前週末には5月に任期切れとなるパウエルFRB議長の後任人事を巡り、トランプ大統領は16日午前、ハセット国家経済会議(NEC)委員長を指名しない考えを示唆。候補者のなかで最も積極的に利下げを進めるとみられていたハセット氏が、次期FRB議長に選ばれる可能性が低下したとの見方から米長期金利が2025年9月上旬以来の高水準を付けた事を嫌気した。米祝日休場を前に持ち高調整や利益確定の売りも出た。トランプ米大統領が、イランに対する軍事介入をひとまず見送る方針を示したことや、台湾への米関税引き下げ合意を受けて、安全資産を物色する動きが一服した。


一方、米紙NYタイムズ(電子版)は15日、米原子力空母「エーブラハム・リンカーン」を中核とする空母打撃群が展開中の南シナ海から中東に向けて移動を開始したと報道した。イラン指導部への圧力を強めるためとみられ、中東の地政学リスクの燻りが下値支持要因に。

5000ドルへ

米紙WSJは14日、スイス金融大手UBSのアナリストがイラン情勢の緊迫化に加え、パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長に対する刑事捜査などを理由に、金相場が今後数カ月で5000ドルの水準を超えると見込んでいると報じた。



【海外投資家動向(225)】

海外投資家動向と日経平均株価(週次)



【CME FED WATCH】

Fedウォッチが示すFOMCでの政策金利見通し



金ETF

金ETF買い残高(SPDR GOLD SHARES)

この記事の監修者

菊川弘之

東証スタンダード市場上場 日産証券グループ株式会社グループ会社

日産証券インベストメント株式会社

取締役 菊川 弘之

NY大学留学。その間GelberGroup社、FutureTruth社などでトレーニーを経験。
帰国後、商品投資顧問会社でのディーリング部長を経て日産証券主席アナリストに。
2023年4月NSトレーディング代表取締社長に就任。日経CNBC、ストックボイスTV、ラジオ日経はじめ多数のメディアに出演の他、日経新聞にマーケットコメント、時事通信、Yahooファイナンスなどに連載、寄稿中。近年では、中国、台湾、シンガポールなど現地取引所主催・共催セミナーの招待講師も務める。また、自身のブログ『菊川弘之の月月火水木金金』でも日々のマーケット情報を配合中。

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  • 6月のドル円は、関税問題に加えて、中東の地政学リスクに振り回される展開。トランプ大統領が対EU50%関税発動を7月9日まで延期したことでリスク選好の動きにドル円が上昇。

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