金:200日移動平均線突破|【Weekly Report】週間予定 | 【公式】日産証券の金投資コラム

金:200日移動平均線突破|【Weekly Report】週間予定

NSインベストメント 菊川弘之
2026年8月24日

週間展望(8/24~8/30)

週間予定:米イラン停戦協議合意期限・FOMC議事録

【週間スケジュール(8月24日~8月30日)】

・ジャクソンホール会合

 ウォーシュFRB議長が金利政策について言及するか注目


・BLS雇用統計年次基準改定

 大幅下方修正なら9月利上げ観測後退、3週間後FOMC


・エヌビディア決算

 AIブーム持続性に警戒感、期待外れなら世界的テック株安に


・米PCE価格指数

 ポートフォリオ管理手数料が押し上げも、9月に下方修正見通し


・米財務長官

 対イラン「史上最も厳しい制裁」発表へ


・為替介入実績

 7月末に日米協調介入、累計12兆円と推定 8月3日は2兆円程度か


週末~週明け

 ベッセント米財務長官、財政健全化策公表へ



前週トピックス:世界的な金利上昇

【世界的金利上昇】

世界的な金利上昇のメカニズム

各国での長期金利が上昇

世界で金利上昇が連鎖している。中東情勢の不透明感を背景に原油高に伴うインフレ圧力や、各国・地域でくすぶる財政懸念に加え、人工知能(AI)企業の巨額社債発行も金利上昇の背景。


米国では30年債利回りが17日に5.3%に乗せた。2007年以来19年ぶりの高水準。


10年債利回りも4.7%と、25年1月の4.8%に迫る。欧州でもフランスの長期金利が4%台に乗せ17年振りの高水準をつけた。ドイツも3.2%と15年振りの高さにある。



ドル円:52週移動平均線の攻防に注目

【今週見通し・戦略】

ドル円(週足)52週移動平均線

CFTC建玉報告(ドル円)

ドル円は、世界的な長期金利の上昇や中東情勢の緊迫化に伴う原油高を背景に、リスク回避が広がる中、ドル円はじりじりと160円の節目を伺う展開が続いた。

3つの金利上昇因

米債券市場では原油高によるインフレ観測に加え、財政悪化や人工知能(AI)インフラ構築に必要な資金調達のための社債発行なども金利押し上げ要因として意識された。30年債利回りは2007年以来の高水準を付ける場面があったが、米財務省が19日、国債買い入れを増額すると発表。米財務省は、流動性支援のため国債の買い入れ消却(バイバック)の1回あたりの上限額を20億ドルから少なくとも40億ドルに引き上げると発表。対象となるのは10~20年債と20~30年債。上限額の引き上げは9月9日から11月4日まで。11月4日にその後の国債買い入れ消却の規模を改めて発表するとした。バイバック増額計画はサプライズだったものの、あくまで「時間稼ぎ」の措置であり、根本的な解決には至らないとの見方から、金利低下は限定的。ドル円の調整も限定的となっている。


ジャクソンホール会議(8/27-29)では、ウォーシュFRB議長の講演も予定されているが、フォワードガイダンス(将来の金融政策指針)を廃止するなど、市場との積極的なコミュニケーションに消極的な姿勢を見せていることから、今後の金融政策を積極的に開示するような見解を示すとは期待し難い。


米国の年内利上げ観測や日本の財政赤字拡大への警戒感が円安・ドル高の基調の根底にあり、異例の日米協調介入に続いたバイバック増額計画にも関わらず、大口投機筋のポジション動向も、2024年の介入時(円売りから円買いへ転換)とは異なり、円売り縮小も途転とはなっていない。


52週移動平均線や200日移動平均線の攻防に注目。



金:200日移動平均線突破

【今週見通し・戦略】

NY金(12月限)

金利上昇に対する金相場の反応

NY金(12月限)は、ソーサーボトムを上放れた。世界各国の中央銀行が金相場を構造的に支える中、価格帯別出来高の厚い心理的節目4000ドルの下値支持が確認され、ボリンジャーバンドでは、%Bのクロスを伴って上放れたことで、順張り型のバンドウォークが開始。

グランビルの買い法則

10日間・20日間高値を更新で、トレンドフォロー型指標も途転買いとなった。52週移動平均線も回復し、グランビルの買い法則も意識される中、米長期国債の買い戻し枠拡大を受けて米長期金利が低下したことから急反発した。米財務省は19日、米長期国債の買い戻し枠について、1回当たりの上限額を少なくとも2倍超の40億ドル(約6300億円)に拡大する方針を発表した。原油価格高止まりによるインフレ懸念などを背景とした長期金利の上昇を抑制する狙い。


ドルが対ユーロで弱含みに推移する場面がある中、200日移動平均線突破や、1月高値を起点とした下降トレンドを上抜いたことでテクニカルな買いも支援要因となった。価格帯別出来高の厚い4000ドル水準で底打ち後、同じく価格帯別出来高の厚い4500ドル水準が下値支持帯として切り上がった格好。

資産15%を金に

米金利上昇に対するNY金の反応が鈍くなっている。金利上昇に対して下げにくくなっていることは、ステージ1からステージ2へ、マーケットの見方・警戒感が変化してきた証左。超長期債を買い入れる原資は短期債(Tビル)発行で賄う必要があり、政府債務が減る訳ではない。


ブリッジウォーター・アソシエーツの創業者レイ・ダリオ氏は、投資家は債券の保有を減らし、米国の債務危機リスクに備えて資産の最大15%を金に振り向けるべきだと述べた。この危機は、早ければ今後3年以内に訪れる可能性があるとした。



【海外投資家動向(225)】

海外投資家動向と日経平均株価(週次)



【CME FED WATCH】

Fedウォッチが示すFOMCでの政策金利見通し



金ETF

金ETF買い残高(SPDR GOLD SHARES)

この記事の監修者

菊川弘之

東証スタンダード市場上場 日産証券グループ株式会社グループ会社

日産証券インベストメント株式会社

取締役 菊川 弘之

NY大学留学。その間GelberGroup社、FutureTruth社などでトレーニーを経験。
帰国後、商品投資顧問会社でのディーリング部長を経て日産証券主席アナリストに。
2023年4月NSトレーディング代表取締社長に就任。日経CNBC、ストックボイスTV、ラジオ日経はじめ多数のメディアに出演の他、日経新聞にマーケットコメント、時事通信、Yahooファイナンスなどに連載、寄稿中。近年では、中国、台湾、シンガポールなど現地取引所主催・共催セミナーの招待講師も務める。また、自身のブログ『菊川弘之の月月火水木金金』でも日々のマーケット情報を配合中。

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