金:史上最高値更新中|【Weekly Report】週間予定
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2026年1月26日
週間展望(1/26~1/31)
このページで知れること(目次)
週間予定:米FOMC、パウエルFRB議長記者会見、米つなぎ予算期限
前週:日銀金融政策決定
ドル円:日米協調行動で、急速な円安ドル高を牽制
金:史上最高値更新中
【海外投資家動向(225)】
【CME FED WATCH】
金ETF
週間予定:米FOMC、パウエルFRB議長記者会見、米つなぎ予算期限

・FOMC
利下げ一時停止へ、FRB高官らタカ派傾斜で早期利下げ観測後退
・つなぎ予算期限切れ
米上院共和党指導部は、共和党は政府閉鎖を二度と起こさないと決意していると語った。政府予算は今週末に期限切れとなる。
・豪州CPI
高止まりなら2月利上げ観測高まる、失業率改善に家計支出急増
・東京CPI
政府の物価高対策と食品価格落ち着き受け2%を下回る見通し
・日銀議事録
12月会合は結果として「ハト派利上げ」で円売りが加速した
・FRBブラックアウト期間入り(金融政策に関する発言自粛)(29日まで)
前週:日銀金融政策決定
【日銀金融政策決定会合】


日銀金融政策決定会合で、政策金利である無担保コール翌日物レートの誘導目標を0.75%で据え置くと決めた。
25年12月の決定会合で利上げを決めたばかりで、当面は経済・物価への影響を見極める方針。利上げを継続する姿勢も維持した。3ヶ月に1度更新する「経済・物価情勢の展望(展望リポート)」では、26年度の生鮮食品を除く消費者物価指数(CPI)の上昇率を政策委員見通しの中央値で1.9%と、前回の25年10月時点から0.1ポイント引き上げた。25年度は2.7%、27年度は2.0%でいずれも据え置いた。
日銀は金融政策の正常化の一環で、国債の買い入れ額を減らしてきた。26年1~3月は月2.9兆円の購入を予定する。今後も段階的に買い入れ額を減らす方針だが、金利急騰など例外的な状況が生じれば、機動的に買い入れを増額する考えも示した。
記者会見で植田和男総裁が利上げに慎重な姿勢を示したとの受け止めからドル円は159円23銭近辺まで続伸。その後、日本の当局が為替介入の前段階となるレートチェックに動いたとの噂が広がると、円買い・ドル売りが入った。
ドル円:日米協調行動で、急速な円安ドル高を牽制
【今週見通し・戦略】



ドル円は、ネックライン(12月9日高値)を上抜き、リターンムーブからの反発パターンとなり、心理的節目160円を試す流れとなったが、片山財務相、三村財務官などとともにベッセント米財務長官からも過度な相場変動に対する牽制発言が上値を抑えた。
前週は日米当局が連携して為替介入の準備段階にあたる「レートチェック」に動いたと伝わり、ドル円が急落した。引き続き介入警戒感が高く、神経質な展開が予想される。米東部時間23日の昼頃にも一時2円以上急落し、155円台後半をつけた。
円安ドル高牽制
市場関係者は「米財務省の指示で米連邦準備理事会(FRB)がレートチェックをした」と明かしている。日本の単独介入ではなく、日米協調介入の可能性が出てきたことが警戒されている。
今週は米連邦公開市場委員会(FOMC)が開かれ、市場では政策金利の据え置き予想。パウエル議長も刑事捜査の対象になるなど、米連邦準備理事会(FRB)の独立性を巡る話題が注目を集めるなかで、利下げには動きづらいとの見方が強い。国内では、財政懸念から超長期国債を中心に金利が急騰(価格は急落)。新発30年債や40年債の利回りは過去最高を更新する場面があった。長期金利の指標となる新発10年債利回りも一時2.38%と27年ぶり高水準をつけた。28日に40年債、30日に2年債の入札が予定されている。特に40年債入札では、低調な結果となれば超長期債や長期債は不安定な動きとなる可能性があり要注意。一方、消費税減税というテーマ(円売り要因)があり、衆院選の結果を待ちたい向きも多い。
金:史上最高値更新中
【今週見通し・戦略】

昨年12月5日に公表されたアメリカの国家安全保障戦略(NSS)で、トランプ大統領の西半球を重視姿勢が明記され、それが具現化される流れが2026年に入って急速に高まっている。ベネズエラに続いてトランプ大統領が仕掛けたのは、グリーンランド領有問題だ。欧州8ヶ国がデンマークを擁護すると、トランプ大統領は17日、米国によるデンマーク自治領グリーンランドの領有に反発しているとして、欧州8ヵ国からの全ての輸入品に対し、最大25%の関税を課す意向を表明。マーケットは株安・金高で反応した。NATO同盟国であっても、協力しない国は、「敵性国家」と同等の関税を課す姿勢が示され、相互防衛義務(第5条)への信頼が崩壊するとの懸念が強まった。
グリーンランドをめぐる米欧の対立で、欧州が米国債を売却するとの臆測も浮上。世界経済フォーラム(WEF)の年次総会(ダボス会議)で、デンマークの年金基金アカデミカーペンションが保有する1億ドル(約158億円)規模の米国債を1月末までに売却すると表明。これもドル売り・金買い要因となった。更に、日本では次期衆院選で与野党が消費税減税を掲げる構図が固まり、財政懸念から日本の長期金利急上昇が他国へも波及し株安・金高を招いた。
国際秩序再編の均衡点を測る
NSSでは、「中国を倒すのではなく協力することでアメリカは強くなる」という考えで、4月にも北京で予定されている米中首脳会談では、西半球はトランプ大統領が、東半球は習近平国家主席が統治するという枠組が強まるかもしれない。欧州は分断し中国へ接近する国々も増えそうだ。国際秩序の大再編の均衡点を探る動きの中で、「安全資産」金への資金流入は継続する。冷戦後の「民主主義が最終的な勝者である」という幻想は完全に消滅。帝国主義的な「主権と領域の争奪」という姿に回帰する流れだ。
トランプ政権の圧力によるFRBの利下げと、選挙対策のばら撒き(財政拡大)により、株価を吊り上げる流れは続きそうだが、中間選挙での敗北が見え始めると、ねじれ議会による財政の崖が浮上、予算権限を失い、外交・軍事で暴走するリスクもある中、調整を入れながら金の押し目買い基調は継続する。円高ドル安も、ドル安を受けたNY金高が、円建て金の下値を支える。
【海外投資家動向(225)】

【CME FED WATCH】

金ETF

この記事の監修者
東証スタンダード市場上場 日産証券グループ株式会社グループ会社
取締役 菊川 弘之
帰国後、商品投資顧問会社でのディーリング部長を経て日産証券主席アナリストに。
2023年4月NSトレーディング代表取締社長に就任。日経CNBC、ストックボイスTV、ラジオ日経はじめ多数のメディアに出演の他、日経新聞にマーケットコメント、時事通信、Yahooファイナンスなどに連載、寄稿中。近年では、中国、台湾、シンガポールなど現地取引所主催・共催セミナーの招待講師も務める。また、自身のブログ『菊川弘之の月月火水木金金』でも日々のマーケット情報を配合中。

