金:ポジション整理後は、改めて押し目買い基調へ|【Weekly Report】週間予定
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2026年1月5日
週間展望(12/22~12/28)
このページで知れること(目次)
週間予定:雇用統計・日銀支店長会議
前週:米軍ベネズエラ攻撃
ドル円:ドル円の戻りを試す流れ
金:ポジション整理後は、改めて押し目買い基調へ
【海外投資家動向(225)】
【CME FED WATCH】
金ETF
週間予定:雇用統計・日銀支店長会議

・日本実質賃金
11カ月連続でマイナス見通しも減少幅は縮小傾向か。
・日銀支店長会議
地域経済報告(さくらリポート)で、地方を含めた国内の景況感を確認する。
・米雇用統計
非農業部門雇用者数の事前予想は、前月比+6.0万人
前回の11月分が記録的に弱かった10月からの反動を含んでいたことを考慮すると、今回の+6.0万人は決して悪くない数字。
民間雇用がある程度の強さを維持していること、前回の娯楽・接客業の弱さが政府機関閉鎖の一時的な影響であれば、12月は改善が見込まれる。
失業率の事前予想も4.5%へと0.1ポイント改善見通し。
・豪消費者物価指数
インフレ予想以上の伸びなら早期利上げ観測高まるか。
前週:米軍ベネズエラ攻撃
【ベネズエラ攻撃】

トランプ米大統領は3日、「ベネズエラへの大規模な攻撃を成功裏に実施した」と発表した。「マドゥロ大統領を妻とともに拘束し、国外に移送した」と明らかにした。
昨年12月5日に公表されたアメリカの国家安全保障戦略(National Security Strategy=NSS)(以下、NSS)には、西半球を重視することが明記されており、米国の裏庭においては、軍事行動を辞さずが示された。
一方、遠い国の戦争には、直接関与せずの姿勢も、トランプ大統領からバンス副大統領へ権限が移行すれば、より堅個となりそうだ。武器は売っても派兵しないスタンスだ。遠いエリアの駐留米軍も縮小するだろう。
ベネズエラへの急襲劇は2つの異なる解釈「米国法による麻薬犯罪者の拘束」か「国際法に違反した他国への武力行使」かができる。国際法秩序による問題解決の時代は終わり、力で問題を解決する時代が始まった。ロシア・中国を非難するが米国を非難できないダブルスタンダードも、オールドメディアは問われるだろう。
ドル円:ドル円の戻りを試す流れ
【今週見通し・戦略】


年末から年始にかけてのドル円は155円台後半から156円台後半の間で推移、緩やかなドル高円安基調が続いている。流動性が低下する薄商いの中、大きな変動はなかった。
日銀金融政策決定会合の主な意見(12月開催分)では、追加利上げに前向きな発言が目立ったことや、日本の前向きな発言が目立ったことや、日本の通貨当局の円安牽制発言などがドル円の上値を抑えた。31日の米新規失業保険申請件数が雇用の底堅さを示す内容となったことはドル買いにつながったが、157円台乗せにはならず。
FOMC議事録
12月30日に公表された12月FOMC議事要旨では、「大半の参加者がいずれ追加利下げが適切になる可能性が高いと判断」「一部参加者は当面は利下げ見送りも適切と認識」「複数が高インフレが定着するリスクを指摘」「大半は労働市場のリスクが依然下方に傾斜と判断」「利下げを支持した一部は据え置き支持も可能だった」といった内容が示された。経済リスクを慎重に討議した上で0.25%の利下げが決定したことが判明した。
心理的節目160円を超えてくると、悪い円安も意識される可能性があり、口先介入が強めに出てくる可能性はあるものの、投機ポジションの偏りは小さく、効果は限定的か?高市政権下での財政支出拡大への懸念は強く、国内金利は歴史的な高水準にある中、円安ドル高の限度を試す流れとなりそうだ。一方、12月の米雇用統計の結果次第では、米国の利下げ期待が高まりやすいことが、極端な円安を抑える要因となりそうだ。158-160円超での本邦の介入姿勢に注目。155円が下値支持。
金:ポジション整理後は、改めて押し目買い基調へ
【今週見通し・戦略】

2025年の金先物は3年連続で上昇し、年間の上昇幅が過去最大。上昇率は1979年以来46年ぶりの大きさだった。
国際情勢の不安定さを背景に安全資産としての需要が増大。各国中央銀行や投資家からの買い意欲が旺盛だったほか、米連続利下げも追い風となり、64.37%高と急騰。清算値ベースの最高値更新は54回に上った。
証拠金引き上げ
新興国などの中央銀行が通貨準備の多様化の一環として金の購入を続けたほか、米財政赤字の拡大などを背景にドル離れの受け皿として金に注目が集まった。一方、年末年始の金相場は、CMEグループが30日、貴金属相場の高騰を受け、マージン要件を31日の取引終了後に引き上げると発表。29日に続き2度目の実施で、手仕舞い売りが広がった。ただし、金の下値は限定的。10月28日安値~12月26日高値までの上昇に対する38.2%水準で下支えられもち合いとなっている。
下値ではFOMC議事要旨を受けた米利下げ観測や、地政学リスクが買い材料視されている。トランプ米大統領が2日に自身のSNSでイラン政府の対応次第で介入を辞さない姿勢を示した。中東情勢では、イスラエル政府が1日、パレスチナ自治区ガザで活動する国際NGO37団体について、活動許可を取り消すと発表。更に、トランプ米大統領は3日、「ベネズエラへの大規模な攻撃を成功裏に実施した」と発表。「マドゥロ大統領を妻とともに拘束し、国外に移送した」と明らかにした。米紙ワシントン・ポスト電子版は3日、米軍がベネズエラを攻撃しマドゥロ大統領を拘束したのは、首都カラカスで中国の特使がマドゥロ氏と会談してから「数時間後だった」と報じた。ベネズエラの石油輸出の約8割は中国向け。中国は、一連の行動を激しく非難している。
証拠金引き上げで貴金属相場の過熱感がポジション整理で解消されてくると、米利下げ観測や、地政学リスクなどを背景に改めて押し目買いが始まりそうだ。N=4385.2ドル、V=4538.4ドル、E=4638.0ドルなどが一目均衡表からはカウント可能。価格帯別出来高の厚い4150ドル~4200ドルが下値支持帯。
【海外投資家動向(225)】

【CME FED WATCH】

金ETF

この記事の監修者
東証スタンダード市場上場 日産証券グループ株式会社グループ会社
取締役 菊川 弘之
帰国後、商品投資顧問会社でのディーリング部長を経て日産証券主席アナリストに。
2023年4月NSトレーディング代表取締社長に就任。日経CNBC、ストックボイスTV、ラジオ日経はじめ多数のメディアに出演の他、日経新聞にマーケットコメント、時事通信、Yahooファイナンスなどに連載、寄稿中。近年では、中国、台湾、シンガポールなど現地取引所主催・共催セミナーの招待講師も務める。また、自身のブログ『菊川弘之の月月火水木金金』でも日々のマーケット情報を配合中。

