WGC中央銀行金準備サーベイ2024
昨今の金市場において、中央銀行の金購入が全体の需要の中で大きな割合を占めるようになっています。
ワールド・ゴールド・カウンシル(WGC)は2018年以降、2月~4月にかけて世界の中央銀行にアンケート調査を実施し、そこから中央銀行の金準備に対する姿勢、見方をまとめ「中央銀行金準備サーベイ」として公表しています。
2024年6月18日に「中央銀行金準備サーベイ2024」が公表されました。その概要は以下の通りです。
『地政学的および金融環境がますます複雑化する中、金準備管理の重要性はかつてないほど高まっています。
中央銀行は2022年の過去最高の1,082トンに続き、2023年に1,037トンの金を追加しました。これは史上2番目に高い年間購入量です。
これらの記録的な数字を受けて、金は引き続き中央銀行から準備資産として好意的に見られています。
2024年2月19日から4月30日までの間に合計70の回答を対象に実施された2024年中央銀行金準備(CBGR)調査によると、回答した中央銀行の29%が今後12か月で金準備を増やす予定であり、これは2018年にこの調査を開始して以来最高の水準です。
計画されている購入の主な動機は、金保有をより好ましい戦略的レベルに再調整したいという願望、国内の金生産、および危機リスクの高まりやインフレ上昇などの金融市場の懸念などです。』