金:中期戦略として、満月底を狙いたい|【Weekly Report】週間予定
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2026年4月27日
週間展望(4/27~5/2)
このページで知れること(目次)
週間予定:日米英欧政策金利、米PCE価格指数、米GDP
前週トッピクス:米・イラン停戦協議は難航
ドル円:GW中のボラティリティ増加に注意
金:中期戦略として、満月底を狙いたい
【海外投資家動向(225)】
【CME FED WATCH】
金ETF
週間予定:日米英欧政策金利、米PCE価格指数、米GDP

・日米英欧政策金利
中東情勢の影響見極め、足並み揃えて「現状維持」か
・米PCE価格指数
ガソリン価格が押し上げ、前年比で2年半ぶり3%超見通し
・米GDP
史上最長の政府閉鎖による停滞から脱却、反動で2%成長の見通し
・豪消費者物価指数
原油高騰受け伸び加速へ、豪中銀5月利上げは確実か
・ECBブラックアウト期間(金融政策に関する発言自粛)(~30日)
・FRBブラックアウト期間入り(金融政策に関する発言自粛)(18~30日まで)
前週トッピクス:米・イラン停戦協議は難航
【米イラン停戦協議】


前週レポートで≪イランの国家意思は、あくまでイランの最高指導者モジタバ・ハメネイ師(もしくは、モジダブ氏を神輿に担いでいる強硬派)であり、アラグチ外相や、改革派のペゼシュキアン大統領でない点に注意≫としたが、トランプ大統領は25日、イランとの戦闘終結に向けた交渉団の派遣を取りやめたと表明した。SNSへ「(イラン指導部で)いったい誰が責任者なのか誰も分からない。彼ら自身もだ」と投稿した。
歴史的情念と国内政治のタイムリミットが複雑に絡み合っている中、長期的な合意は困難。
限定的な戦闘再開リスクが意識される一方、ネタニヤフ首相は、連立政権内の極右・超正統派への財政的優遇を盛り込んだ予算を成立させ、2026年10月の選挙に向けた延命措置に成功した。迎撃ミサイルの在庫問題もあることに加え、中国が米中首脳会談を前にパンダ2頭をアメリカに貸与することを決定した。首脳会談を実施・成功するためにも、停戦期限を設けないことで、水面下の交渉がだらだらと続く可能性も出ている。
ドル円:GW中のボラティリティ増加に注意
【今週見通し・戦略】

ドル円は、米国とイランの戦闘終結に向けた交渉を見極めたい市場参加者が多く、相場は方向感に欠け、狭いレンジ相場が続いている。
注目の米国とイランがパキスタンで現地時間11日に開く和平協議は合意に至らなかった。米国とイランの戦闘終結に向けた交渉を巡って不透明感が強まり、基軸通貨であるドルを買う動きが目立った中、トランプ大統領は21日夕に自身のSNSへの投稿でイランとの協議が完結するまで停戦を延長すると表明。
2回目の協議
前週末は、米国とイランの戦闘終結に向けた2回目の直接協議が開かれる見通しとなったことで、原油相場が下落し、ドルが主要通貨に対して売られた。イランのアラグチ外相が24日にパキスタンの首都イスラマバードに到着した。米国側からはウィットコフ中東担当特使とトランプ米大統領の娘婿クシュナー氏が25日にパキスタンに向かい、イラン側と直接会談する。
米連邦準備理事会(FRB)の本部改修工事を巡るパウエル議長の刑事捜査を指揮していた米司法省の担当検事が24日に捜査の終了を表明。次期FRB議長候補のケビン・ウォーシュ元FRB理事の承認手続きが進み、ウォーシュ氏のFRB議長就任を受けて利下げ再開の議論が活発になるとの見方が浮上したこともドル売り要因となったが、あくまでレンジ内の小動きが継続。
今週は「中央銀行ウィーク」。日銀金融政策決定会合は28日に政策金利の発表や植田総裁の記者会見を控える。今回、米国・イラン戦争の影響もあり、米国・EUと共に政策金利据え置き見通しがコンセンサス。
変動率
また、今回は「経済・物価情勢の展望(展望レポート)」 が公表される回となっている。物価見通しを上方修正して次回以降の利上げを示唆するような前向きな姿勢が示されないと、GWの薄商いの中、投機的な仕掛けや、介入等で、変動率が高まる可能性には注意したい。
金:中期戦略として、満月底を狙いたい
【今週見通し・戦略】


NY金(6月限)は、米国とイランの対面協議の実現が不透明となったことを受けて反落。米国・イラン間の緊張が再燃する中で、米原油先物相場は大幅反発。ドル指数、米長期金利も一時上昇したことが、金相場を圧迫した。
米・イランによる停戦協議が不透明感を増す中、トランプ米大統領は、21日、イランとの停戦を延長するとSNSで表明した。イラン指導部が「統一した提案」をするまで、再攻撃を控えるようパキスタン軍のトップ、ムニール参謀長らに要請されたと説明。新たな期限は明示せず、「イランとの協議の結論が出るまで」停戦を続ける方針を示した。
前週末には、アラグチ外相が24日夜から、米国との戦闘など地域情勢について協議するため、パキスタン、オマーン、ロシアへの歴訪を開始すると報じられた。23日には、イスラエルとレバノンが3週間の停戦延長に合意したとトランプ米大統領がSNSで発表。米国とイランの交渉が停滞しているとみられていたため、直接協議が再開する見通しとなったことが原油相場の売りを促した。インフレ期待が後退。ドル指数と米長期金利も押し下げられ、金相場は押し目を買い直された。米司法省がパウエルFRB議長に対する刑事捜査を取り下げる方針を明らかにした。捜査は次期議長の指名を受けたウォーシュ元FRB理事の承認手続きの障壁になっていた。
2番底探り
中銀ウィークであるものの、市場の関心は米・イラン停戦協議の行方。価格帯別出来高の厚い4500ドル水準が下値支持。GW中にドル円主導で大きく動意付く可能性はあるものの、安値の節目を付けやすい満月(5/2)前後に付けるであろう2番底を確認後、押し目買い戦略を考えたい。
【海外投資家動向(225)】

【CME FED WATCH】

金ETF

この記事の監修者
東証スタンダード市場上場 日産証券グループ株式会社グループ会社
取締役 菊川 弘之
帰国後、商品投資顧問会社でのディーリング部長を経て日産証券主席アナリストに。
2023年4月NSトレーディング代表取締社長に就任。日経CNBC、ストックボイスTV、ラジオ日経はじめ多数のメディアに出演の他、日経新聞にマーケットコメント、時事通信、Yahooファイナンスなどに連載、寄稿中。近年では、中国、台湾、シンガポールなど現地取引所主催・共催セミナーの招待講師も務める。また、自身のブログ『菊川弘之の月月火水木金金』でも日々のマーケット情報を配合中。

