金:史上最高値更新後の調整局面は、買い拾われそう|月間騰落率(OSE)・NY金(MAC)・CFTC建玉明細|【Monthly Report】月間展望(4月)
2025年4月1日
~4月1日~4月30日 ~
このページで知れること(目次)
ドル円:戻り売り基調の中、3月安値の攻防戦へ CFTC建玉明細・ドル円(日足)・トランプ1.0&2.0
金:史上最高値更新後の調整局面は、買い拾われそう 月間騰落率(OSE)・NY金(MAC)・CFTC建玉明細
4月注目スケジュール:米相互関税・ロシア・ウクライナ停戦交渉・関西・大阪万博
ドル円:戻り売り基調の中、3月安値の攻防戦へ
CFTC建玉明細・ドル円(日足)・トランプ1.0&2.0
【今月見通し・戦略】
3月23日までに複数のメディアがトランプ大統領が相互関税の対象国を絞り込む可能性や、自動車や半導体など品目別の関税については当初予定の4月2日に公表されないだろうと伝えていた。トランプ氏は相互関税を巡り「柔軟性がある」との認識も示していたことで、米政権の姿勢が懸念されていたほど急進的にならないとの希望的観測が高まったが、トランプ米大統領は26日、米国外で生産された自動車米国外で生産された全ての輸入車に4月3日以降、25%の関税を課すと発表。部品も5月3日までに25%関税を発動する方針を示している。日本からの輸入車も対象になる。トランプ大統領は「これは米国の『解放の日』の始まりだ」と関税布告の署名式で述べた。
月末・四半期末を控え、持ち高調整の動きから値動きは限定的で、比較的狭い範囲でもみあっていたが、この発表を受けてドル円は3月末に下放れとなった。
1月高値~3月安値までの下げ幅に対する38.2%戻し水準で上値が抑えられ、3月安値を試す流れへ。同水準を割り込み、1番底試しとなるのか、維持して、ダブルボトムなどの底打ちパターン形成へ移行できるのか否かの分岐点に差し掛かっている。
まずは、1週目に米雇用統計が控える。事前予想は非農業部門雇用者数が前月比+13.5万人と前回から鈍化見込み、失業率が4.1%で横ばい見通し。事前予想比で弱気に傾くなら、ドル売りの流れが強まる可能性も。
一方、4月2日には貿易相手国と同水準まで関税率を引き上げる「相互関税」の詳細を発表する前後でのトランプ氏によるSNSや関連報道などを受けて、思惑交錯で荒い値動きとなる可能性には注意したい。
~CFTC建玉明細・ドル円(日足)・デジタル赤字~
【CFTC建玉明細】
【ドル円(日足)200日移動平均線】
【トランプ1.0&2.0】
金:史上最高値更新後の調整局面は、買い拾われそう
月間騰落率(OSE)・NY金(MAC)・CFTC建玉明細
【今月見通し・戦略】
先月レポートで≪金を取り巻く強気要因に変化はなく、テクニカル的な修正は改めて買い拾われるだろう。≫と指摘したが、NY金は3月19日の十字線レンジを下放れたものの、テクニカル的な調整安は限定的となり、押し目は買い直された。過去最高水準にまで膨れ上がっていたCFTC建玉明細での大口投機玉は、昨年の米大統領選挙後の(当時の)史上最高値更新後のポジション調整された水準にまで整理され、その後、買い直しの姿勢となっている。
史上最高値圏を更新したNY金は、これまでの抵抗であった2900ドル~3000ドルを下値支持帯として、上値試しが継続見通し。
ゴールドマン・サックスは3月26日、2025年末の金価格予想を1オンス=3100ドルから3300ドルに引き上げた。金ETF(上場投資信託)への予想を上回る資金流入や、中央銀行の持続的な需要を指摘し、予想レンジも従来の3100~3300ドルから3250~3520ドルに切り上げた。ゴールドマンは、今年2月17日に年末の金価格見通しを2890ドルから3100ドルに引き上げたばかり。
ゴールドマンは米国の政策の不透明感が高まる中、中国が今後3─6年間、急ピッチで金購入を継続すると予想し、中央銀行の需要予測を月間50トンから同70トンに引き上げた。また金ETFについては「当社の米国エコノミストが、米連邦準備理事会(FRB)の利下げを25年が0.25%幅で2回、26年上半期に1回と引き続き予想しており、これがETFへの資金流入のベースラインを支えている」と述べた。また、ETFに関する潜在的な上方リスクとして、1)景気後退に起因するFRBの利下げサイクルが25年末の金価格を3410ドルまで押し上げる、2)ヘッジとして金需要の高まりでETFの保有量がパンデミック時の水準に戻り、25年末の価格を3680ドルへと引き上げる可能性があると指摘。
~月間騰落率・NY金(Moving Average Channel)・NY金(シーズナル)~
【月間騰落率(OSE金)】
【NY金(MAC)価格帯別出来高】
【NY金(CFTC建玉明細)】
3月注目スケジュール:
米相互関税・ロシア・ウクライナ停戦交渉・関西・大阪万博
・トランプ米大統領が相互関税・セクター別関税・自動車関税を発動へ
カナダは報復関税課す予定
・日銀短観
トランプ関税政策やコメなど食品価格高騰、中国経済低迷により悪化する見通し
・米雇用統計
事前予想は非農業部門雇用者数が前月比+13.5万人と前回から鈍化見込み、失業率が4.1%で横ばい見通し。
・大阪・関西万博開幕
経済産業省による試算では経済効果は約3兆円。
・中国GDP:1-3月期
この記事の監修者

東証スタンダード市場上場 日産証券グループ株式会社グループ会社
取締役 菊川 弘之
帰国後、商品投資顧問会社でのディーリング部長を経て日産証券主席アナリストに。
2023年4月NSトレーディング代表取締社長に就任。日経CNBC、ストックボイスTV、ラジオ日経はじめ多数のメディアに出演の他、日経新聞にマーケットコメント、時事通信、Yahooファイナンスなどに連載、寄稿中。近年では、中国、台湾、シンガポールなど現地取引所主催・共催セミナーの招待講師も務める。また、自身のブログ『菊川弘之の月月火水木金金』でも日々のマーケット情報を配合中。