金:200日移動平均線突破後の初押し買うべし|【Weekly Report】週間予定
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2026年9月7日
週間展望(9/7~9/12)
このページで知れること(目次)
週間予定:米イラン停戦協議・米CPI・米共和党大会
前週トピックス:米雇用統計
ドル円:強気の雇用統計にも反応薄
金:200日移動平均線突破後の初押し買うべし
【海外投資家動向(225)】
【CME FED WATCH】
金ETF
週間予定:米イラン停戦協議・米CPI・米共和党大会

・米消費者物価指数
コアCPI前年比で2021年以来の低い伸びになる見通し
・日本企業物価指数
円安・原油高にAI需要で伸び再加速、3カ月連続7%超
・増日銀審議委員
タカ派に転換、利上げ発言なら円過剰反応する可能性も
・米共和党大会
11月中間選挙控えトランプ米大統領演説、支持率最低水準
・米長期国債買い戻し拡大
規模は少なくとも2倍か、金利上昇抑制を狙う
ECBブラックアウト期間(金融政策に関する発言自粛)(~9日)
FRBブラックアウト期間(金融政策に関する発言自粛)(~17日)
前週トピックス:米雇用統計昇
【雇用統計】


米労働省労働統計局が4日発表した8月の雇用統計によると、非農業部門雇用者数は16万2000人増加し、予想を大幅に上回った。事前予想は5万6000人増。予想レンジは2万5000人減から12万1000人増と幅があった。7月は当初の2万3000人減から2万1000人増に上方改定さされた。
失業率は4.1%で、前月と変わらずだった。離職する人も企業の求人も少なく、失業率も低位安定が続く。トランプ政権の移民制限やベビーブーマー世代の退職で職探しをする人が増えにくくなった影響もある。
平均時給は前年同月比3.1%上昇した。
「フェドウオッチ」では、4日夕時点で9月の利上げ確率が58%程度と前日の49%から上昇した。
ドル円:強気の雇用統計にも反応薄
【今週見通し・戦略】


ジャクソンホール会議でのFRB議長講演で「夏場の米個人消費支出(PCE)物価指数や消費者物価指数(CPI)は予想より良かったが基調的なインフレ率が有意に改善したとは思えない」「インフレが上振れしたままなら「やるべき仕事がある」と述べ、利上げに前向きと受け止められた。
更に、米軍が8月30日、ホルムズ海峡にあるイラン・ララク島のロケット発射台2基を破壊。イラン革命防衛隊も報復としてヨルダンとアラブ首長国連邦(UAE)にある米軍基地を攻撃した。これらを受けてドル円は160円台を上抜けたが、ベッセント米財務長官が8月31日、日本政府と日銀による円安是正への対応に期待を示したことが上値を抑えた。年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)による円資産拡大への思惑などの円買い材料が重なった。
NY連銀のウィリアムズ総裁は9月2日の米CNBCの番組で米金融政策について、「様子を見る必要がある」などと語り、今後のデータを待ちたいとの姿勢をみせた。8月のADP全米雇用リポートは非農業部門の雇用者数の前月比の増加幅が市場予想を下回ったこともあり、米金利は低下。
155円の攻防戦
一方、前週末の米雇用統計は、労働市場の堅調さを示す内容だった。米利上げ観測が高まり、円売り・ドル買いが優勢だったが、まとまった円買い注文が入り、ドル円の上値を限定的。強気の数字でサプライズだったが、ドル買いは限定的だった。「お上に逆らうな」との相場格言があるが、ベッセント米財務長官が日本の悪い円安に伴う米債務危機を回避するとの強い意志を示しており、155円を割り込んでくると、戻り売り圧力が高まりそう。同水準の攻防が焦点。米CPIや米中首脳会談を控えた中、水面下での停戦交渉の行方にも注視したい。
金:200日移動平均線突破後の初押し買うべし
【今週見通し・戦略】

NY金(12月限)は、世界各国の中央銀行が金相場を構造的に支える中、米利上げ観測の後退から52週移動平均線を上抜いたが、米イランの軍事衝突収束が見通せない中、原油高に伴うインフレや財政悪化などへの懸念を背景として世界な金利上昇が加速。さらに、ウォーシュFRB議長のタカ派的な発言をきっかけに早期利上げ観測が再燃したことを嫌気した。その後、ADP全米雇用報告で、非農業部門就業者数は前月比3万8000人増となり、市場予想(4万8000人増)を下回った。また、NY連邦準備銀行のウィリアムズ総裁が2日、米CNBCテレビのインタビューで、FRBは政策金利の引き上げについて「様子見すべきだ」との見方を表明。現在の金融政策がインフレ抑制に十分かどうかは「明確な兆候がない」とした事で下げ止まり。価格帯別出来高の厚い4500ドル±200ドルが下値支持帯として機能している。
グランビルの買い法則
ウォラーFRB理事のハト派的な発言を受け、米長期金利が低下したことなどから続伸したが、前週末の8月米雇用統計が強気サプライスであったため、反落した。ただし、調整は限定的。52週移動平均線は維持しており、「グランビルの買い法則」は継続している。金利上昇と金価格の関係だが、金利上昇の最初の段階では金は下落するが、金利上昇が「債務そのものへの不安につながる」ことへ市場の関心が移行すると、金利上昇が金の買い要因となる。
資産15%を金に
原油高に伴うインフレ圧力や、各国の財政懸念に加え、人工知能(AI)企業の巨額社債発行などから、世界で金利上昇が連鎖している。2008年の金融危機前との類似が見え始めているとする向きも増えている。ブリッジウォーター・アソシエーツの創業者レイ・ダリオ氏は、米国が3年後にも債務危機に陥るリスクに備えるため、投資家は債券の保有を減らし、投資資金の最大15%を金に振り向けるべきだと述べている。足元の金利上昇で下落した金の安値は、中長期的な買い場を提供するものと考える。オランダ中央銀行は2日、米国とカナダで保管していた金準備86トンを過去6カ月の間にイングランド銀行(BOE)に移転したと公表した。WGCは3日付リポートで中央銀行が7月も引き続き金の購入を続け、7月中の総購入量は23トンに上ったと報告。
【海外投資家動向(225)】

【CME FED WATCH】

金ETF

この記事の監修者
東証スタンダード市場上場 日産証券グループ株式会社グループ会社
取締役 菊川 弘之
帰国後、商品投資顧問会社でのディーリング部長を経て日産証券主席アナリストに。
2023年4月NSトレーディング代表取締社長に就任。日経CNBC、ストックボイスTV、ラジオ日経はじめ多数のメディアに出演の他、日経新聞にマーケットコメント、時事通信、Yahooファイナンスなどに連載、寄稿中。近年では、中国、台湾、シンガポールなど現地取引所主催・共催セミナーの招待講師も務める。また、自身のブログ『菊川弘之の月月火水木金金』でも日々のマーケット情報を配合中。

