ここ10年でみる!価格が上がり続ける金はどのように推移してきたのか?

ここ10年でみる!価格が上がり続ける金はどのように推移してきたのか?
過去10年の金価格の推移をご紹介します。2011~2018年ごろまでは小幅な値動きが続いていた金価格は、2019年、2020年と大きく値上がりし、その後も高値で取引されています。値上がりした主な理由と、今後の金価格の推移の予想をまとめました。コロナ禍収束の見通しが立たない中、金価格は今後も上昇が予想されます。

コロナショックにより高騰する「有事の金」

2020年に世界を震撼させた新型コロナウイルスは、金の価格の高騰を招きました。2021年にはコロナワクチンの世界的普及により、一時は収束するかと思われたパンデミックですが、2021年秋に入って再びヨーロッパを中心に流行の気配を見せており、依然として先が見通せない状況です。このような中で、金の価格は歴史的な高値で推移しています。

コロナに限らず、世界情勢が不安になると金は値上がりします。例えば、1990年の湾岸戦争、2001年のアメリカ同時多発テロなどの世界的な事件のほか、2008年ごろのリーマンショックによる金融不安の際にも、金価格が高騰しました。

チャートから見るここ10年の金価格の推移

日産証券の金先物取引のチャートを見ると、10年前の2011年11月1日における金価格の終値は4,313円となっています。他方、同チャートにおける2021年11日1日の金価格終値は6,543円となっており、10年間で2,230円も値上がりしたことが分かります。

過去10年の金先物取引の価格推移を年単位でご紹介します。

チャートから見るここ10年の金価格の推移

参考サイト
「相場表・チャート(貴金属)」

ご覧のように、2011年から2018年ごろまでは4,100円~4,600円ほどの振り幅での値動きが続いていたのが、2019年11月には+1,000円ほど一気に上昇し、2020年にはさらに+1,000円となりました。現在は6,000円台の高値が続いています。

2019年は、金の産出量が前年比1%減の3,531トンとなり、また、金はこのままではあと10年で掘りつくされるという試算も相まって、ゴールドの価値が上昇したと考えられます。2020年以降は言うまでもなくコロナショックによる高騰です。

このように、金の価格は現在も上昇トレンドにあります。

金の価格は今後どうなる?今後の予想


金の価格は今後どうなる?今後の予想

高騰を続ける金価格ですが、今後、短期においては急落するおそれがあります。しかしながら、中・長期的には引き続き高値が維持されていくことでしょう。

2008年のリーマンショック時には、投資家の不安心理から、現金の確保を目的として、「金のパニック売り」と言われるほど激しく金が売られ、金価格が下落したことがありました。今回のコロナショックにおいても、同様の動きにより「金の換金売り」がなされ、価格が下落する可能性はあります。

しかしながら、リーマンショックの際は、売りが一段落した後は再び上昇基調となりました。コロナ禍が続く限り、金の価格下落が生じても一時的な動きにとどまり、中長期的には上昇トレンドが続くものと考えられます。

現在、各国の中央銀行が大規模な経済対策や金融緩和を実施しており、コロナによる経済不況に対応しようとしています。したがって、市場への資金供給は潤沢です。また、新型コロナワクチンが開発・普及されてもなお、パンデミックは完全に収まる気配を見せていません。加えて、GDP世界一位のアメリカとGDP世界2位の中国との間で政治的な対立により緊張感が高まっていることから、金を求める需要は続き、金への投資需要は継続されると考えられます。

また、家電製品などに工業用に金が用いられる一方で、金が掘りつくされるという懸念もあり、金価格が中長期的に下落することは考えにくいでしょう。

他方で、金をお持ちの場合、高値で推移しているうちに現金化して手元に置くというのも一つの手です。一部の専門家は、先が見通せない投資よりも、手元に半年間生活できる程度の預金を置いておくことが、いざというときに有効であるとも語っています。金地金などのまとまった金をお持ちの方は、証券会社等への売却を検討されてみるのも良いタイミングかもしれません。